学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0431

理由で解く 解剖学

Q0431 生殖器系

出典:あマ指 第9回(2001) 問題27
問題
卵巣について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 実質臓器である。
2 卵胞はホルモンを産生する。
3 グラーフ卵胞は髄質にみられる。
4 間膜をもつ。
解答
正解3(グラーフ卵胞は髄質にみられる。)
解説
✗ 1.
実質臓器である。
✗ 正しい。 卵巣は中腔のない充実性の実質臓器で、周辺の皮質と中心の髄質に分かれている。内腔を持たない器官を実質性臓器と呼ぶため、この記述は正しく解答ではない。
✗ 2.
卵胞はホルモンを産生する。
✗ 正しい。 卵胞膜からはエストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、排卵後の黄体からはプロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌される。いずれも卵胞が起源となる女性ホルモンで、卵胞がホルモン産生に関わる記述は正しいため解答ではない。
✓ 3. 誤り
グラーフ卵胞は髄質にみられる。
卵巣の実質は皮質と髄質に分かれ、卵胞(原始卵胞〜グラーフ卵胞)や黄体・白体は周辺部の「皮質」に存在する。中心部の髄質は柔らかく、卵巣門から入ってくる血管・リンパ管・神経が分布する層で卵胞はみられない。したがって「グラーフ卵胞は髄質にみられる」とする本肢は事実と逆で記述として誤り。本問は「誤っている記述」を問うているので、これが正解となる。成熟卵胞は皮質で発育し、排卵直前に直径2cmまで達して卵巣表面に突出する点を整理したい。
✗ 4.
間膜をもつ。
✗ 正しい。 卵巣は全体を腹膜がおおい、卵巣間膜によって子宮広間膜の背面につり下がっている。卵巣間膜は立派な間膜で、血管・神経はここを通って卵巣門に入る。間膜をもつ記述は正しく、解答ではない。
ポイント
  • 卵胞はグラーフ卵胞を含めてすべて卵巣の「皮質」に存在する(髄質ではない)。
  • 覚え方のコツ: 腎臓・副腎と同じく卵巣も「皮に機能、髄に血管」の配置で覚える(ただし役割は器官ごとに異なる)。
  • 関連知識: 卵巣は実質性臓器で、卵巣間膜で子宮広間膜背面につり下がる。卵胞膜からエストロゲン、黄体からプロゲステロンを分泌。
  • よくある間違い: 「髄質に卵胞」と取り違える/卵巣を中腔性と誤認/「卵巣に間膜がない」と誤解する。
  • 臨床応用: 卵巣腫瘍の多くは皮質の卵胞上皮由来(上皮性腫瘍)。卵胞膜細胞腫・顆粒膜細胞腫はエストロゲン過剰による不正性器出血を起こしうる。
比較表
器官 皮質の役割 髄質の役割
卵巣 卵胞・黄体・白体 血管・神経・リンパ管
腎臓 腎小体・尿細管 集合管・ヘンレ係蹄
副腎 ステロイドホルモン産生 カテコールアミン産生
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題27|卵巣について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題27|卵巣について誤っている記述はどれか。
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