学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ B. 女性生殖器 / Q0422

理由で解く 解剖学

Q0422 生殖器系

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題24
問題
卵管について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 子宮広間膜の上縁に沿って走る。
2 外側端で内腔は腹腔に開く。
3 膨大部で受精が行われる。
4 上皮は重層扁平上皮である。
解答
正解4(上皮は重層扁平上皮である。)
解説
✗ 1.
子宮広間膜の上縁に沿って走る。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。卵管は子宮広間膜の上縁に包まれて外側へ走り、先端の腹腔口は卵巣の近くに開く。広間膜は子宮を前後から包む腹膜のヒダで、卵管・卵巣・固有卵巣索を支持する。
✗ 2.
外側端で内腔は腹腔に開く。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。卵管の外側端は漏斗部で、卵管采を持ち腹腔口として腹腔に開いている。このため女性では卵管・子宮・腟を介して腹腔と外界が連通し、男性と異なり腹膜腔が外界に間接的に開く構造をもつ。
✗ 3.
膨大部で受精が行われる。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。卵管は子宮側から間質部・峡部・膨大部・漏斗部に区分され、最も太く長い膨大部で卵子と精子が出会い受精が行われる。受精卵は線毛運動と平滑筋の蠕動で子宮へ運ばれ、膨大部で停滞すると卵管妊娠(異所性妊娠の代表例)となる。
✓ 4. 誤り
上皮は重層扁平上皮である。
これが誤っている記述である。卵管上皮は重層扁平上皮ではなく「単層円柱線毛上皮」である。線毛は子宮腔の方向へ拍動し、受精卵や卵子を子宮へ送る。重層扁平上皮は摩擦を受ける食道・口腔・皮膚表皮などに見られ、卵管のように物質輸送が必要な管腔には適さない。輸卵機能と粘液分泌を両立させるため、卵管では線毛細胞と分泌細胞が混在する円柱上皮が配されている。
ポイント
  • 卵管上皮は単層円柱線毛上皮であり、重層扁平上皮ではない。
  • 覚え方のコツ: 「線毛で卵を運ぶ」→輸送系の管(卵管・気管・鼻腔)は線毛上皮とセット。
  • 関連知識: 卵管は間質部・峡部・膨大部・漏斗部の4部に区分され、膨大部で受精が起こる。外側端の腹腔口で腹腔に開く。
  • よくある間違い: 「管腔臓器=重層扁平上皮」と誤解する。食道・腟・肛門管は重層扁平、卵管・気管・腸は円柱上皮である。
  • 臨床応用: クラミジア感染などで卵管線毛が障害されると受精卵の輸送が滞り、卵管妊娠や卵管性不妊の原因となる。
比較表
部位 上皮の種類 主な機能
卵管 単層円柱線毛上皮 卵子・受精卵の子宮方向への輸送
子宮体部 単層円柱上皮 受精卵着床・月経周期で変化
重層扁平上皮 摩擦・分娩時の伸展に対応
食道 重層扁平上皮 食塊通過時の機械刺激に耐える
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題24|卵管について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題24|卵管について誤っている記述はどれか。
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