
この図の解説
この図は男性の付属腺3つ、精嚢・前立腺・尿道球腺の位置関係を「前・上・正中断・拡大」の4方向から示している。まず上からみた図に注目したい。膀胱の後下方から左右対に伸びる細長い袋状の腺が精嚢で、その内側で太くなっている管が精管膨大部である。精嚢の導管と精管が合流した先が射精管で、拡大図では前立腺の内部を斜めに貫き、尿道の左右に開く様子(射精管開口部)が描かれる。前立腺は膀胱のすぐ下にある栗の実形の腺で、その中央を尿道が縦に貫く。正中断では、尿生殖隔膜を貫いた尿道の下方にエンドウ豆大の尿道球腺があり、その導管が尿道海綿体部に開口する点を確認する。射精管開口部の間にある小さなくぼみ「前立腺小室」はミュラー管の名残で、女性の子宮・膣に相当する痕跡である。3腺の分泌物が精液の大部分を占める。
学習の要点
- 精嚢は膀胱の後下方にある左右1対の袋状腺で、その導管は前立腺内で精管と合流する。前立腺内で精管が細くなった部分が射精管である。
- 覚え方のコツ: 精液の量的内訳は「精嚢2/3・前立腺1/3」。液性成分の主役は精嚢と覚える。精嚢分泌物の果糖=精子のガソリン、と結びつける。
- 関連知識: 精管は前立腺に入る手前で太くなり精管膨大部をつくり、前立腺を貫くところで急に細くなって射精管となる。太→細のメリハリが図の見どころ。
- よくある間違い: 尿道球腺の導管は前立腺ではなく「尿道海綿体部」に開口する。前立腺・精嚢・射精管が前立腺付近に集中するのと対照的に、尿道球腺だけ開口部が遠い。
- 臨床応用: 前立腺の内腺(尿道周囲部)は加齢で肥大して排尿障害を起こし(前立腺肥大)、尿道から離れた外腺には前立腺がんが高頻度に発生する。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
前立腺は膀胱のすぐ下に位置する( )形の腺で、その中央を尿道が貫く。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 栗の実
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。