
この図の解説
図は骨盤の下面(会陰)を下から見上げた像である。前方の尿生殖三角には尿道が通り、これを輪状に取り囲む筋が外尿道括約筋で、右上の拡大図に「尿道を取り囲む外尿道括約筋」として示される。後方の肛門三角には肛門があり、左下の拡大図のように外肛門括約筋が肛門を輪状に取り囲む。外尿道括約筋は、骨盤の底をつくる尿生殖隔膜を貫く尿道の周囲に発達する横紋筋で、大脳からの命令を受けてはじめて開く随意筋である。したがって意識的に排尿を止めたり始めたりできる。一方、膀胱の出口には平滑筋でできた膀胱括約筋(内尿道括約筋)があり、副交感神経の興奮によりゆるむ不随意筋で、その下方数cmのところに外尿道括約筋が位置する。排尿はこの内・外2つの括約筋の連携によって調節される。図では尿道と肛門をそれぞれ輪状に囲む赤い筋を見比べ、隔膜部尿道の位置を確認したい。
学習の要点
- 外尿道括約筋は横紋筋でできた随意筋で、尿生殖隔膜を貫く尿道の周囲に発達し、大脳の命令で開いて排尿が行われる。
- 覚え方のコツ: 「外=横紋筋=随意(我慢できる)/内=平滑筋=不随意」と対で覚える。図の右上・左下の拡大図が「輪で取り囲む」構造を示す。
- 関連知識: 膀胱括約筋(内尿道括約筋)は平滑筋で、副交感神経の興奮によりゆるみ、膀胱壁の筋層収縮とともに排尿が起こる。
- よくある間違い: 外尿道括約筋を平滑筋・不随意筋と取り違えること。横紋筋・随意筋が正しい。
- 臨床応用: 外尿道括約筋は随意筋のため、意識的な収縮で尿意を我慢できる。骨盤底筋の訓練は尿失禁の対策に用いられる。
- 会陰の区分: 図の会陰は前方の尿生殖三角(尿道が通る)と後方の肛門三角(肛門が通る)に分けられる。左下の拡大図が示すように、肛門を輪状に取り囲むのが外肛門括約筋で、こちらも横紋筋でできた随意筋であり、意識的に肛門を閉じられる。外尿道括約筋と対にして「前=尿道/後=肛門、いずれも外側の輪状筋は随意」と押さえる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
外尿道括約筋は、男女ともに骨盤の底をつくる( )を貫く尿道の周囲に発達する横紋筋である。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 尿生殖隔膜
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。