学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ H. 肝臓 / Q0332

理由で解く 解剖学

Q0332 消化器系

出典:あマ指 第7回(1999) 問題25
問題
肝臓の葉で最も大きいのはどれか。
選択肢
1 右葉
2 方形葉
3 左葉
4 尾状葉
解答
正解1(右葉)
解説
✓ 1. 正しい
右葉
肝臓は肝鎌状間膜を境に厚くて大きい右葉と薄くて小さい左葉に区分され、右葉は全体の約3分の2を占めて最大の葉である。右葉下面には胆嚢窩・下大静脈溝が含まれ、十二指腸・右腎・右副腎・横行結腸が接する。
✗ 2. 誤り
方形葉
方形葉は肝下面のH字状溝の前方、胆嚢窩と肝円索裂の間に挟まれた小型の葉で、機能的には左葉に属する。4葉のうち2番目に大きい葉ではなく、むしろ肝臓の中では小さい部類に入る。
✗ 3. 誤り
左葉
左葉は肝鎌状間膜より左側にある薄く小さい葉で、右葉の約半分以下の体積しかない。左葉臓側面の胃印で胃の前面と接する。肝臓4葉のうち右葉に次ぐ大きさだが、「最も大きい」は右葉である。
✗ 4. 誤り
尾状葉
尾状葉は肝下面のH字状溝の後方、肝門の上方、下大静脈溝と静脈管索裂の間に位置する小さな葉で、4葉中最小に近い。方形葉と同様に機能的に左葉(Couinaud分類ではS1)に含まれる。
ポイント
  • 肝臓は肝鎌状間膜で右葉と左葉に分けられ、右葉が最大(肝全体の約2/3)、左葉は薄く小さい。下面に方形葉と尾状葉が加わる。
  • 覚え方のコツ: 「右大左小(みぎだいさしょう)・方形前・尾状後」。肝下面H字の前方に方形葉、後方に尾状葉、左右を右葉・左葉として配置を押さえる。
  • 関連知識: 肝臓は人体最大の腺で、重量は成人で約1,200g。外科的にはCouinaud分類(S1〜S8)の8亜区域に分けて切除を設計する。
  • よくある間違い: 方形葉・尾状葉は位置関係から解剖学的には右葉側に見えるが、機能的(血管支配・胆道支配)には左葉系に属する点を取り違えやすい。
  • 臨床応用: 肝右葉は体積が大きいため、肝右葉切除は生体肝移植のドナー手術や肝細胞癌の部分切除で頻用される。右葉は胆嚢窩が含まれるため胆嚢摘出術にも関与する。
比較表
大きさ 位置 備考
右葉 最大(約2/3) 鎌状間膜の右側 胆嚢窩・下大静脈溝を含む
左葉 2番目・薄い 鎌状間膜の左側 胃の前面が接する
方形葉 肝下面H字前方 胆嚢窩と肝円索裂の間
尾状葉 最小 肝下面H字後方 下大静脈の前面
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題25|肝臓の葉で最も大きいのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題25|肝臓の葉で最も大きいのはどれか。
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