学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ C. 気管と気管支 / Q0226

理由で解く 解剖学

Q0226 呼吸器系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題21
問題
呼吸器について正しい記述はどれか。
選択肢
1 上顎洞は上鼻道に開口する。
2 声帯筋は平滑筋である。
3 気管膜性部は食道に接する。
4 左肺には水平裂がみられる。
解答
正解3(気管膜性部は食道に接する。)
解説
✗ 1. 誤り
上顎洞は上鼻道に開口する。
上顎洞は中鼻道に開口する副鼻腔であり、上鼻道ではない。上鼻道には後篩骨洞と蝶形骨洞が、中鼻道には上顎洞・前篩骨洞・前頭洞が、下鼻道には鼻涙管が開口する。
✗ 2. 誤り
声帯筋は平滑筋である。
声帯筋は喉頭内筋の一つで横紋筋(骨格筋)であり、平滑筋ではない。反回神経支配の随意筋で、発声時に声帯の緊張を調節する。
✓ 3. 正しい
気管膜性部は食道に接する。
気管の後壁は軟骨を欠く膜性部で、平滑筋(気管筋)と結合組織からなる。この膜性部が食道前面に密接し、両者は疎性結合組織でゆるく連結される。嚥下や嘔吐の際、食道の拡張を許容する柔軟な構造である。気管分岐部以下では左主気管支が下行大動脈と、右主気管支が奇静脈との位置関係を持つ。
✗ 4. 誤り
左肺には水平裂がみられる。
水平裂は右肺にみられ、右肺を上葉・中葉・下葉の3葉に分けるための裂。左肺は斜裂のみで上葉・下葉の2葉に分かれ、水平裂は存在しない。心臓が左に偏るため左肺は右肺より小さい点が背景にある。
ポイント
  • 気管の膜性部は食道前面に接し、柔軟に食道の拡張を許容する。
  • 覚え方のコツ: 副鼻腔開口は「上・中・下」で整理:上鼻道=後篩骨・蝶形骨、中鼻道=上顎・前篩骨・前頭、下鼻道=鼻涙管。肺葉は「右3左2」(右肺上中下、左肺上下)。
  • 関連知識: 喉頭の筋は反回神経支配の骨格筋で発声・嚥下に関わる。気管粘膜は多列線毛円柱上皮で、線毛運動が異物を咽頭へ押し戻す粘液線毛輸送系を形成する。
  • よくある間違い: 水平裂を左肺にあると誤認する/声帯筋を平滑筋と誤る/上顎洞の開口部位を上鼻道・下鼻道と誤る。
  • 臨床応用: 気管食道瘻は膜性部と食道の密接構造が破綻した病態で、誤嚥性肺炎を起こす。上顎洞炎では中鼻道からの排膿障害が病態の中心。
比較表
鼻道 開口する副鼻腔
上鼻道 後篩骨洞、蝶形骨洞
中鼻道 上顎洞、前篩骨洞、前頭洞
下鼻道 鼻涙管
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題21|呼吸器について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題21|呼吸器について正しい記述はどれか。
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