学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ A. 鼻腔・副鼻腔 / Q0210

理由で解く 解剖学

Q0210 呼吸器系

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題22
問題
鼻腔について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 鼻中隔の両面は鼻粘膜に覆われる。
2 中鼻道は中鼻甲介の上方にある。
3 鼻腔の下壁は口蓋である。
4 後鼻孔は咽頭に開口する。
解答
正解2(中鼻道は中鼻甲介の上方にある。)
解説
✗ 1.
鼻中隔の両面は鼻粘膜に覆われる。
✗ 正しい。 記述は正しい。鼻中隔は篩骨垂直板・鋤骨・鼻中隔軟骨からなる仕切りで、その両面(左右の面)はいずれも鼻粘膜でおおわれている。鼻中隔前下部のキーゼルバッハ部位は鼻出血の好発部位として有名。
✓ 2. 誤り
中鼻道は中鼻甲介の上方にある。
これが誤った記述で、本問の解答となる。鼻甲介(上・中・下)は鼻腔の外側壁から内側に張り出す「ひさし」状の構造で、その「下方」の陰に鼻道(上・中・下鼻道)がつくられる。したがって中鼻道は「中鼻甲介の下方」にあり、「上方」ではない。「甲介の下に道がある」と立体的に理解することが重要で、ひさしの下に風雨をしのぐ通路ができる構造と同じである。上鼻甲介の下方には上鼻道(後篩骨蜂巣の開口部)、中鼻甲介の下方には中鼻道(上顎洞・前頭洞・前&中篩骨蜂巣の開口部)、下鼻甲介の下方には下鼻道(鼻涙管の開口部)が位置する。
✗ 3.
鼻腔の下壁は口蓋である。
✗ 正しい。 記述は正しい。鼻腔の下壁(床)は骨口蓋(硬口蓋)で構成され、これが口腔との境界となる。硬口蓋は上顎骨口蓋突起と口蓋骨水平板で形づくられる。
✗ 4.
後鼻孔は咽頭に開口する。
✗ 正しい。 記述は正しい。後鼻孔は鼻腔の後端にある左右一対の開口で、咽頭鼻部(上咽頭)へと連続する。鼻腔から咽頭への移行部であり、気道の一部として機能する。
ポイント
  • 鼻道は鼻甲介の「下方」にある通路である。中鼻道は中鼻甲介の下、上鼻道は上鼻甲介の下、下鼻道は下鼻甲介の下。
  • 覚え方のコツ: 「ひさしの下に道」で統一して覚える。甲介を屋根、鼻道を通路とイメージすると立体的に把握できる。
  • 関連知識: 鼻中隔(鋤骨+篩骨垂直板+鼻中隔軟骨)は左右を仕切り、硬口蓋は下方で口腔と隔てる。後鼻孔で咽頭鼻部へ移行。
  • よくある間違い: 「中鼻甲介の上方」と聞いて単に位置関係を取り違える。解剖図の上下関係を必ず確認。
  • 臨床応用: 中鼻甲介下方の中鼻道は副鼻腔の主要な排泄経路で、ここの閉塞が慢性副鼻腔炎の病態の中心。内視鏡下副鼻腔手術(ESS)の主たる手術野となる。
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題22|鼻腔について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題22|鼻腔について誤っている記述はどれか。
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