学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ A. 鼻腔・副鼻腔 / Q0208

理由で解く 解剖学

Q0208 呼吸器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題25
問題
中鼻道に開口しないのはどれか。
選択肢
1 前頭洞
2 蝶形骨洞
3 上顎洞
4 前篩骨洞
解答
正解2(蝶形骨洞)
解説
✗ 1.
前頭洞
✗ 正しい。 前頭洞は前頭骨内の副鼻腔で、前頭鼻管を介して中鼻道の前上部に開口する。中鼻道に開口する副鼻腔の一つであり、本問の答えではない。
✓ 2. 誤り
蝶形骨洞
蝶形骨洞は蝶形骨体内部に位置する副鼻腔で、鼻腔の後上方にある「蝶篩陥凹」(上鼻甲介のさらに上方)に開口する。中鼻道には開口しないため、本問の解答となる。蝶形骨洞は4対ある副鼻腔のうち最後方・最上方に位置する特殊な洞で、上方にはトルコ鞍(下垂体窩)を介して下垂体が接するため、経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術の通路として利用される臨床的にも重要な部位である。「副鼻腔は全て中鼻道に開く」と丸暗記すると、この蝶形骨洞と後篩骨蜂巣(上鼻道)の2例外で失点する。
✗ 3.
上顎洞
✗ 正しい。 上顎洞は中鼻道の外側壁にある半月裂孔を介して鼻腔と交通する。副鼻腔で最大の空洞で、中鼻道開口の代表格。したがって本問の答えではない。
✗ 4.
前篩骨洞
✗ 正しい。 前篩骨洞(前篩骨蜂巣)は篩骨迷路前部の小蜂巣の集まりで、中鼻道に開口する。なお中篩骨蜂巣も中鼻道に開き、後篩骨蜂巣のみが上鼻道に開口する。したがって前篩骨洞は中鼻道開口側であり、本問の答えではない。
ポイント
  • 蝶形骨洞は中鼻道ではなく「蝶篩陥凹」に開口する、副鼻腔開口部の例外。
  • 覚え方のコツ: 「中鼻道:上顎・前頭・前中篩骨/上鼻道:後篩骨/蝶篩陥凹:蝶形骨」と3行で覚える。
  • 関連知識: 篩骨蜂巣は前・中・後の3群に分かれ、前&中は中鼻道、後のみ上鼻道に開口する。
  • よくある間違い: 「副鼻腔は4対すべて中鼻道」と雑に覚えると、蝶形骨洞・後篩骨蜂巣の例外で必ず失点する。
  • 臨床応用: 蝶形骨洞はトルコ鞍(下垂体窩)と隣接し、経鼻的経蝶形骨洞手術(TSS)の通路となる。下垂体腺腫・頭蓋咽頭腫の外科アプローチに利用される。
比較表
副鼻腔 開口部
前頭洞 中鼻道
上顎洞 中鼻道(半月裂孔)
前篩骨蜂巣 中鼻道
中篩骨蜂巣 中鼻道
後篩骨蜂巣 上鼻道
蝶形骨洞 蝶篩陥凹
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題25|中鼻道に開口しないのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題25|中鼻道に開口しないのはどれか。
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