学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ A. 鼻腔・副鼻腔 / Q0200

理由で解く 解剖学

Q0200 呼吸器系

出典:鍼灸 第27回(2019) 問題21
問題
鼻腔について正しいのはどれか。
選択肢
1 キーゼルバッハ部位は上鼻道にある。
2 嗅上皮は中鼻道にある。
3 鼻涙管は下鼻道に開口する。
4 鼻粘膜は重層扁平上皮からなる。
解答
正解3(鼻涙管は下鼻道に開口する。)
解説
✗ 1. 誤り
キーゼルバッハ部位は上鼻道にある。
キーゼルバッハ部位は鼻中隔の前下方にある毛細血管吻合部で、上鼻道ではなく「鼻中隔前端」に位置する。鼻出血の最好発部位で、乾燥や機械的刺激で破綻しやすい。
✗ 2. 誤り
嗅上皮は中鼻道にある。
嗅上皮は鼻腔の「上鼻道天井部(嗅裂)」と上鼻甲介の上方にあり、中鼻道ではない。嗅細胞・支持細胞・基底細胞からなる特殊な多列線毛上皮で、嗅神経が嗅球へ投射する。
✓ 3. 正しい
鼻涙管は下鼻道に開口する。
鼻涙管は涙嚢から下方へ向かい下鼻道に開口する。涙液は上下の涙点→涙小管→涙嚢→鼻涙管→下鼻道の経路で鼻腔に排出される。泣くと鼻水が出るのはこの経路による。なお各鼻道への主な開口は「上鼻道=後篩骨洞・蝶形骨洞、中鼻道=前・中篩骨洞/上顎洞/前頭洞、下鼻道=鼻涙管のみ」と整理して覚える。
✗ 4. 誤り
鼻粘膜は重層扁平上皮からなる。
鼻粘膜の大部分は多列線毛上皮(偽重層線毛上皮)で、粘液と線毛で吸入空気を加温・加湿・浄化する。重層扁平上皮は鼻前庭(鼻の入口)にのみ存在し、鼻腔全体ではない。
ポイント
  • 鼻涙管は下鼻道に開口し、涙液を鼻腔へ排出する。鼻副鼻腔は中鼻道に多く開口する。
  • 覚え方のコツ: 「涙は下へ流れる」→鼻涙管は下鼻道。副鼻腔の大半は中鼻道と押さえる(例外:蝶形骨洞・後篩骨洞は上鼻道)。
  • 関連知識: 嗅上皮は鼻腔天井の嗅裂部、キーゼルバッハ部位は鼻中隔前下方にある。鼻腔は主に多列線毛上皮。
  • よくある間違い: 鼻涙管を中鼻道開口と誤答する。「下道に涙」で覚える。
  • 臨床応用: 鼻涙管閉塞では流涙・結膜炎を繰り返す。乳児では鼻涙管が未開通で涙嚢炎を生じることがある。上顎洞炎は中鼻道を介して排膿される。
比較表
鼻道 主な開口部
上鼻道 後篩骨洞・蝶形骨洞(蝶篩陥凹)
中鼻道 前篩骨洞・中篩骨洞・上顎洞・前頭洞
下鼻道 鼻涙管のみ
解説画像
鍼灸 第27回(2019) 問題21|鼻腔について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第27回(2019) 問題21|鼻腔について正しいのはどれか。
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