学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0194

理由で解く 解剖学

Q0194 循環器系

出典:あマ指 第21回(2013) 問題25
問題
消化管でパイエル板がみられるのはどれか。
選択肢
1 食 道
2 回 腸
3 盲 腸
4 直 腸
解答
正解2(回 腸)
解説
✗ 1.
食 道
食道は重層扁平上皮でおおわれた筋性の管で、食物を胃へ送る通路である。粘膜下には孤立リンパ小節が少数あるが、集合リンパ小節であるパイエル板は存在しない。
✓ 2. 正しい
回 腸
パイエル板(集合リンパ小節)は小腸の後半、特に回腸末端の粘膜下で最もよく発達する楕円形のリンパ小節集合体である。粘膜表面にはM細胞があり、腸管腔内の抗原を取り込んでBリンパ球を活性化する。IgA産生による粘膜免疫の中核であり、腸内細菌叢が多い遠位小腸で防御機能を果たす腸管関連リンパ組織の代表格である。
✗ 3.
盲 腸
盲腸は大腸の始部で虫垂が付属する。虫垂にはリンパ小節が豊富にあるが、これらは孤立リンパ小節の集まりで、回腸のパイエル板とは区別される。盲腸そのものにはパイエル板はない。
✗ 4.
直 腸
直腸は大腸の末端で、糞便の貯留・排出を担う。粘膜下に孤立リンパ小節はあるが集合リンパ小節(パイエル板)は形成されない。パイエル板は小腸、それも回腸に特異的な構造である。
ポイント
  • パイエル板は小腸、特に回腸の粘膜下にみられる楕円形の集合リンパ小節である。
  • 覚え方のコツ: 「回腸=末端=細菌多い=免疫必要=パイエル板」と機能から位置を導く。空腸には少なく、回腸に多い。
  • 関連知識: M細胞が抗原を取り込み、粘膜固有層のBリンパ球をIgA産生形質細胞に分化させる。GALT(腸管関連リンパ組織)の代表構造。
  • よくある間違い: 大腸(盲腸・直腸)にもあると誤る/空腸にも多いと誤解する/虫垂リンパ組織をパイエル板と同一視する。
  • 臨床応用: 腸チフスではパイエル板で細菌が増殖し、第3週頃に潰瘍化→穿孔・下血のリスク。回腸末端はクローン病の好発部位でもある。
解説画像
あマ指 第21回(2013) 問題25|消化管でパイエル板がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第21回(2013) 問題25|消化管でパイエル板がみられるのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手