学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0190

理由で解く 解剖学

Q0190 循環器系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題27
問題
パイエル板がみられるのはどれか。
選択肢
1 回 腸
2 直 腸
3 膵 臓
4 脾 臓
解答
正解1(回 腸)
解説
✓ 1. 正しい
回 腸
パイエル板(集合リンパ小節)は小腸、特に回腸の粘膜下に多数存在する楕円形の隆起で、長径2〜4cm、粘膜下にゴマ粒大のリンパ小節が集合して形成される。腸管内の細菌や食物抗原に対して免疫応答を担い、M細胞を介して抗原を取り込みBリンパ球の抗体産生を誘導する。回腸末端部で発達がよく、腸管関連リンパ組織(GALT)の代表格である。
✗ 2.
直 腸
直腸は大腸の末端部で、孤立リンパ小節は散在するがパイエル板(集合リンパ小節)はみられない。直腸の主機能は糞便の貯留・排出であり、免疫組織の集合は小腸ほど発達しない。
✗ 3.
膵 臓
膵臓は外分泌腺(膵液)と内分泌腺(インスリン等)の混合器官であり、消化管ではなく腺組織中心の実質臓器である。リンパ小節の集合体であるパイエル板は存在しない。
✗ 4.
脾 臓
脾臓は独立したリンパ系実質臓器で、内部には白脾髄というリンパ小節があるが、消化管粘膜下の集合リンパ小節であるパイエル板とは別物である。脾臓は腹腔の左上部に位置する腹膜内臓器。
ポイント
  • パイエル板(集合リンパ小節)は回腸末端の粘膜下に存在する楕円形のリンパ小節集合体である。
  • 覚え方のコツ: 「パイエル板=回腸」と短く直結で暗記。「回腸=末端部=腸内細菌が多い=免疫必要」と機能的にも結びつける。
  • 関連知識: M細胞がパイエル板表面の粘膜上皮に存在し、抗原取り込みの入り口となる。IgA産生B細胞を誘導し、腸管粘膜免疫の中心的役割を担う。
  • よくある間違い: 「大腸(盲腸・直腸)にある」と誤解する/パイエル板を脾臓の構造と混同する。
  • 臨床応用: 腸チフス(Salmonella Typhi)はパイエル板で増殖・潰瘍化し、第3病週頃に腸穿孔・出血を起こすことで有名。クローン病も回腸末端が好発部位。
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題27|パイエル板がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題27|パイエル板がみられるのはどれか。
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