学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ F. 小腸 / Q0301

理由で解く 解剖学

Q0301 消化器系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題26
問題
総胆管が開口する部位はどれか。
選択肢
1 噴 門
2 幽 門
3 十二指腸
4 空 腸
解答
正解3(十二指腸)
解説
✗ 1. 誤り
噴 門
噴門は食道から胃に入る入口部で、下部食道括約筋(LES)として機能する胃食道接合部の胃側の呼称である。上皮は食道の重層扁平上皮から胃の単層円柱上皮へ急激に移行する部位(Z線)で、胆汁・膵液とは無関係である。
✗ 2. 誤り
幽 門
幽門は胃から十二指腸に出る出口部で、幽門括約筋が胃内容の排出速度を調節する。胃酸と粘液を分泌する胃粘膜から、アルカリ性分泌物を出す十二指腸粘膜への移行部で、胆管・膵管の開口とは直接関係しない。
✓ 3. 正しい
十二指腸
総胆管は肝臓から下行して膵頭部を貫き、主膵管と合流したのち十二指腸下行部の中程左側壁にある大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に開口する。合流部はファーター膨大部(肝膵膨大部)と呼ばれ、開口部をオッディ括約筋という平滑筋が輪状に取り囲み、胆汁・膵液の流出を食事に応じて調節する。食事摂取によりコレシストキニンが分泌されると胆嚢が収縮しオッディ括約筋が弛緩して、濃縮胆汁と膵液が十二指腸内に流入する仕組みである。
✗ 4. 誤り
空 腸
空腸は十二指腸空腸曲から始まる小腸中部で、腸間膜を持ち吸収機能を担うが、胆管・膵管の開口部位は十二指腸下行部までに限られる。空腸には大十二指腸乳頭のような特異的開口構造は存在しない。
ポイント
  • 総胆管と主膵管は十二指腸下行部の大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に合流開口し、オッディ括約筋で流出が調節される。
  • 覚え方のコツ: 「総胆管+主膵管→ファーター乳頭→十二指腸下行部」と順にたどり、オッディ括約筋を関門としてイメージする。
  • 関連知識: 副膵管が存在する場合は小十二指腸乳頭(サントリーニ乳頭)に別途開口し、大十二指腸乳頭より口側にある。
  • よくある間違い: 総胆管を幽門や空腸に開くと誤答する/オッディ括約筋と幽門括約筋を混同する。
  • 臨床応用: 総胆管結石がファーター乳頭部に嵌頓すると閉塞性黄疸と胆管炎(Charcot三徴:発熱・黄疸・右上腹部痛)を起こし、ERCPでの乳頭切開(EST)が治療選択となる。
比較表
構造 開口部位 調節機構
総胆管+主膵管 大十二指腸乳頭(ファーター乳頭) オッディ括約筋
副膵管 小十二指腸乳頭(サントリーニ乳頭) 明確な括約筋なし
胃内容 幽門→十二指腸球部 幽門括約筋
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題26|総胆管が開口する部位はどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題26|総胆管が開口する部位はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手