
この図の解説
図は脾臓の断面を拡大したもので、全体を赤黒く満たす赤脾髄と、そのなかに白い斑点状に散在する白脾髄が見分けられる。赤脾髄は細網組織からなる脾索と、内腔の広い洞様毛細血管である脾洞で構成され、古い赤血球を処理する濾過装置として働く。白脾髄はリンパ球が集まったリンパ小節で、免疫応答を担う。動脈の走行に注目すると、脾門から入った脾柱動脈が枝を出し、白脾髄を貫く中心動脈となり、赤脾髄で筆毛動脈・莢動脈と分かれて脾索に開く。血液はいったん細網組織へ出てから脾洞に集まる、という「開放型」の流れを図の赤い枝の分岐でたどれる。
学習の要点
- 脾臓の実質は赤脾髄(赤黒く血液で満たされる)と、その中に散在する白脾髄(白い斑点=リンパ小節)からなる。赤脾髄は脾索(細網組織)+脾洞(洞様毛細血管)で構成される。
- 覚え方のコツ: 「赤は血の処理・白は免疫」。赤脾髄=古い赤血球をマクロファージが壊す掃除係、白脾髄=リンパ小節でBリンパ球が増える免疫係、と役割で色を結びつける。
- 覚え方のコツ: 動脈の順は「柱→中心→筆毛→莢→脾洞」。中心動脈だけが白脾髄を貫き、あとは赤脾髄側と押さえる。
- 関連知識: 脾洞は肝臓にも見られる洞様毛細血管の一種で、内腔が広く、赤血球が容易に壁を通り抜けて周囲の細網組織(脾索)へ出る点が普通の毛細血管と違う。
- よくある間違い: 中心動脈は白脾髄の「中心」を貫く動脈で、心臓の中心や体の正中を指すのではない。また莢動脈・筆毛動脈は赤脾髄側の枝で、白脾髄を貫くのは中心動脈のみ。
- 臨床応用: 脾臓内部の動脈は互いに吻合を持たない終動脈で、脳・心臓・肺・腎臓と同様、遮断されるとその領域が壊死(梗塞)に陥る。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
脾臓の白脾髄は( )が集まってできたリンパ小節からなり、その内部の胚中心では盛んに( )リンパ球が増生する。空欄に入る語をそれぞれ答えよ。
答えを見る
答え: リンパ球/B
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。