学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0107

理由で解く 解剖学

Q0107 循環器系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題27
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 手首の母指側で拍動を触れる動脈は尺骨動脈である。
2 左右の総頸動脈はともに大動脈弓の直接の枝である。
3 側頭部で拍動を触れる浅側頭動脈は外頸動脈の枝である。
4 副腎静脈は門脈に開口する。
解答
正解3(側頭部で拍動を触れる浅側頭動脈は外頸動脈の枝である。)
解説
✗ 1. 誤り
手首の母指側で拍動を触れる動脈は尺骨動脈である。
手首の母指(橈側)側で拍動を触れる動脈は橈骨動脈である。尺骨動脈は前腕の尺側を下行し、手首の小指側・豆状骨付近で触れる。尺骨動脈は尺骨神経管(ギヨン管)を通って手掌に入る。
✗ 2. 誤り
左右の総頸動脈はともに大動脈弓の直接の枝である。
大動脈弓の3枝は腕頭動脈・左総頸動脈・左鎖骨下動脈の順に起こる。右総頸動脈は腕頭動脈から分枝するため大動脈弓の直接の枝ではない。左右ともに大動脈弓から直接出るのは総頸動脈ではなく不対の腕頭動脈+左総頸動脈・左鎖骨下動脈の組合せである。
✓ 3. 正しい
側頭部で拍動を触れる浅側頭動脈は外頸動脈の枝である。
総頸動脈は甲状軟骨上縁(第4頸椎の高さ)で内頸動脈と外頸動脈に分岐する。内頸動脈は頭蓋腔に入り脳を養い、外頸動脈は顔面・頭皮・顎口腔を養う。浅側頭動脈は外頸動脈の終枝の一つで、頬骨弓の直上で側頭部へ上行し、側頭部の皮下を走るため体表から拍動を触知できる。顔面動脈・顎動脈・後頭動脈なども外頸動脈の代表的な枝であり、浅側頭動脈とともに頭部体表の血流を担う。
✗ 4. 誤り
副腎静脈は門脈に開口する。
副腎静脈は右は直接下大静脈に、左は左腎静脈を介して下大静脈に注ぐ。門脈系(胃腸・脾臓・膵臓由来)には注がない。門脈に入るのは主に脾静脈・上腸間膜静脈・下腸間膜静脈である。
ポイント
  • 浅側頭動脈は外頸動脈の終枝で、側頭部の皮下で拍動を触れる体表動脈である。
  • 覚え方のコツ: 「内頸は脳、外頸は顔・頭皮」。頭蓋腔の内側(脳)と外側(顔・頭皮・筋)で担当を分けると整理しやすい。
  • 関連知識: 大動脈弓3枝は腕頭→左総頸→左鎖骨下の順。右総頸・右鎖骨下動脈は腕頭動脈から分岐する非対称構造。
  • よくある間違い: 橈骨動脈と尺骨動脈の位置関係を取り違える。母指側=橈側=橈骨動脈と結びつけて覚える。
  • 臨床応用: 側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)では浅側頭動脈の圧痛・蛇行・拍動消失が診断の手がかりとなる。脳卒中の原因検索では頸動脈分岐部のプラークを超音波で評価する。
比較表
部位 触知する動脈 基盤となる本幹
手首・母指側 橈骨動脈 上腕動脈
手首・小指側 尺骨動脈 上腕動脈
側頭部 浅側頭動脈 外頸動脈
頸部前面 総頸動脈 大動脈弓/腕頭動脈
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題27|正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題27|正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手