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理由で解く 解剖学

Q0105 循環器系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題27
問題
冠状静脈洞が注ぐ部位はどれか。
選択肢
1 右心房
2 左心房
3 上大静脈
4 下大静脈
解答
正解1(右心房)
解説
✓ 1. 正しい
右心房
冠状静脈洞は心臓の後面、左心房と左心室の境目(冠状溝)を走る太い静脈で、大心臓静脈・中心臓静脈・小心臓静脈などの心臓固有の静脈血を集める。最終的に右心房の後壁に開口部(冠状静脈洞口)を開き、心筋で利用された静脈血を右心房に還す。右心房は上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞という3つの流入路を持つことが重要なポイントで、心筋梗塞治療のカテーテル留置やペーシングリード挿入経路として臨床的意義も大きい。
✗ 2. 誤り
左心房
左心房に開口するのは左右の肺から戻る4本の肺静脈のみで、心筋の静脈血は流入しない。左心房は肺から動脈血を受けて左心室へ送る役割を担うため、静脈血である冠状静脈洞血が流入すると動静脈血混合を生じてしまい、解剖学的にも機能的にも合致しない。
✗ 3. 誤り
上大静脈
上大静脈は左右の腕頭静脈と奇静脈を集めて上半身の静脈血を運ぶ静脈本幹で、右心房に注ぐ。心筋の静脈血を集める冠状静脈洞と上大静脈はいずれも右心房に独立して開口しており、両者の間には直接の流入関係はない。
✗ 4. 誤り
下大静脈
下大静脈は下半身の静脈血を集めて右心房に注ぐ静脈本幹であり、心筋の静脈とは別系統である。冠状静脈洞は心臓後面の冠状溝で終わり、下大静脈には直接続かない。下大静脈口は右心房下壁、冠状静脈洞口はその付近の別の開口として区別される。
ポイント
  • 冠状静脈洞は心筋の静脈血を集めて右心房後壁に注ぐ、心臓固有の静脈本幹である。
  • 覚え方のコツ: 右心房の3つの入口=「上から上大静脈、下から下大静脈、後ろから冠状静脈洞」とイメージ。
  • 関連知識: 心筋の栄養は左右冠状動脈→毛細血管→心臓静脈→冠状静脈洞→右心房という経路。左心房には開かない。
  • よくある間違い: 冠状静脈洞が左心房に注ぐと誤記/冠状動脈の起始(大動脈起始部)と混同する。
  • 臨床応用: 両心室ペーシング(心臓再同期療法)では左心室ペーシングリードを冠状静脈洞を経由して心臓静脈枝に留置する。
比較表
心房の流入路 右心房 左心房
流入する静脈 上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞 肺静脈(4本)
血液の性状 静脈血(混合血) 動脈血
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題27|冠状静脈洞が注ぐ部位はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題27|冠状静脈洞が注ぐ部位はどれか。
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