学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0102

理由で解く 解剖学

Q0102 循環器系

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題18
問題
心臓について正しいのはどれか。
選択肢
1 右冠状動脈は心臓の前面に分布する。
2 心尖は第4肋間の高さに位置する。
3 動脈弁は腱索で乳頭筋とつながる。
4 冠状静脈洞は右心房に注ぐ。
解答
正解4(冠状静脈洞は右心房に注ぐ。)
解説
✗ 1. 誤り
右冠状動脈は心臓の前面に分布する。
右冠状動脈は心臓前面の一部(右心房・右心室前面)も栄養するが、主な分布域は冠状溝を右後方へ回って心臓後面に達したのちの後室間枝・右心房・右心室後壁・心室中隔後下部である。「前面に分布する」と限定するのは誤りで、心臓の右側面と後面が主体となる。
✗ 2. 誤り
心尖は第4肋間の高さに位置する。
心尖は第4肋間ではなく、左の第5肋間で鎖骨中線付近に位置する。心臓は円錐を逆さにした形で、軸が左斜め下前方に傾くため、心尖部は左第5肋間で拍動として触知できる。聴診では心尖拍動の位置が心拡大の評価に用いられる。
✗ 3. 誤り
動脈弁は腱索で乳頭筋とつながる。
動脈弁(肺動脈弁・大動脈弁)は半月形の弁尖が動脈壁側にポケットを開く構造で、腱索や乳頭筋を備えない。腱索で乳頭筋とつながるのは房室弁(三尖弁・僧帽弁)であり、動脈弁とは構造が異なる。
✓ 4. 正しい
冠状静脈洞は右心房に注ぐ。
冠状静脈洞は心臓後面の冠状溝を走る太い静脈幹で、大心臓静脈・中心臓静脈・小心臓静脈などの心臓静脈を集めて右心房の後面に直接注ぐ。右心房には上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞の3本の静脈路が開口し、冠状静脈洞口は下大静脈口の近くにある。心臓自身の静脈血が体循環に復帰する最終路にあたる。
ポイント
  • 冠状静脈洞は右心房後面に直接注ぐ。心臓の静脈血の主要な帰路である。
  • 覚え方のコツ: 心尖の位置は「ご(5)」の肋間、心臓弁の聴診部位は胸骨左縁第2肋間(肺動脈弁)と心尖部(僧帽弁)を左胸で連ねる。「心尖拍動=左第5肋間鎖骨中線」で覚える。
  • 関連知識: 心臓の4弁のうち動脈弁(半月弁)は腱索・乳頭筋なし、房室弁は腱索・乳頭筋を持ち弁尖を固定する。
  • よくある間違い: 「心尖=第4肋間」「動脈弁にも腱索がある」は頻出の誤り。動脈弁=ポケット、房室弁=弁尖+腱索+乳頭筋、と構造セットで対比する。
  • 臨床応用: 心尖拍動が第5肋間鎖骨中線より外側・下方に偏位する場合、左室拡大を疑う。心不全や弁膜症の身体所見として重要で、触診で心尖位置を確認することは基本的診察手技である。
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題18|心臓について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題18|心臓について正しいのはどれか。
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