学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0103

理由で解く 解剖学

Q0103 循環器系

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題20
問題
心臓について正しいのはどれか。
選択肢
1 前縦隔に位置する。
2 右房室弁を僧帽弁と呼ぶ。
3 肺動脈弁は大動脈弁の前方にある。
4 洞房結節は下大静脈の開口部付近にある。
解答
正解3(肺動脈弁は大動脈弁の前方にある。)
解説
✗ 1. 誤り
前縦隔に位置する。
心臓は前縦隔ではなく中縦隔に位置する。下縦隔は前縦隔・中縦隔・後縦隔に分かれ、心臓と心膜が中縦隔を占める。前縦隔には結合組織と胸腺遺残、後縦隔には食道・胸大動脈などが含まれる。
✗ 2. 誤り
右房室弁を僧帽弁と呼ぶ。
右房室弁は3枚の弁尖からなる三尖弁である。2枚の弁尖からなる左房室弁が僧帽弁(二尖弁)であり、名称が左右逆になっている。僧帽弁の由来は、2枚の布でできた僧の帽子(ミトラ)を上下反転した形に似るためである。
✓ 3. 正しい
肺動脈弁は大動脈弁の前方にある。
肺動脈幹は心臓前面の右心室から起こって左上方へ走るため、その基部にある肺動脈弁は大動脈弁よりも前かつ左に位置する。4心臓弁を上から見下ろすと、最も前方に肺動脈弁、その右後方に大動脈弁、大動脈弁の右後方に三尖弁、左後方に僧帽弁が並ぶ。このため胸郭表面では胸骨左縁第2肋間に肺動脈弁の聴診部位が設定され、肺動脈弁性の雑音をそこで最も強く聴取できる。
✗ 4. 誤り
洞房結節は下大静脈の開口部付近にある。
洞房結節は上大静脈の開口部付近にある。下大静脈ではなく上大静脈である点が重要で、上大静脈の「静脈洞」領域に由来することから洞房結節と呼ばれる。右心房の天井(上方)にあるとイメージすると位置を取り違えにくい。
ポイント
  • 肺動脈弁は心臓の4弁のうち最も前方、大動脈弁はその右後方に位置する。
  • 覚え方のコツ: 「右心室→肺動脈幹が前上方に走る」とイメージすれば、その基部(肺動脈弁)が4弁中最前方にくる。大動脈は右後方に隠れるように出る、と立体像で捉える。
  • 関連知識: 心臓は中縦隔、右房室弁は三尖弁、左房室弁は僧帽弁(二尖弁)、洞房結節は右心房の上大静脈開口部と、位置・名称・方向の3点セットで丸暗記する。
  • よくある間違い: 「肺動脈弁は大動脈弁の後方」「右房室弁=僧帽弁」「洞房結節は下大静脈側」は入れ替え型の典型誤答。上下・左右・前後を取り違えないように図で確認する。
  • 臨床応用: 肺動脈弁領域の収縮期雑音(例:肺動脈弁狭窄症、心房中隔欠損症の相対的狭窄)は胸骨左縁第2肋間で最強となる。この解剖学的位置が聴診部位の根拠となる。
比較表
項目 左右・前後 正しい答え
肺動脈弁 前後の位置 大動脈弁の前方・左
右房室弁 弁尖の数 3枚(三尖弁)
左房室弁 弁尖の数 2枚(僧帽弁=二尖弁)
洞房結節 大静脈との位置 上大静脈の開口部付近
心臓 縦隔の区分 中縦隔
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題20|心臓について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題20|心臓について正しいのはどれか。
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