学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0101

理由で解く 解剖学

Q0101 循環器系

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題18
問題
心臓について正しいのはどれか。
選択肢
1 大動脈口は肺動脈口の前方にある。
2 伳索は半月弁に付着する。
3 洞房結節は右心房壁にある。
4 後室間枝は左冠状動脈の枝である。
解答
正解3(洞房結節は右心房壁にある。)
解説
✗ 1. 誤り
大動脈口は肺動脈口の前方にある。
大動脈口は肺動脈口の前方ではなく、右後方に位置する。心臓を上から見下ろしたとき、最も前方にあるのが肺動脈口(肺動脈弁)で、大動脈口(大動脈弁)はその右後ろ側に並ぶため、前後が逆になる。
✗ 2. 誤り
伳索は半月弁に付着する。
腱索は半月弁ではなく房室弁(三尖弁・僧帽弁)の弁尖先端から乳頭筋に伸びる腱性のヒモで、心室収縮時に弁尖が心房側へ反転しないよう保持する。半月弁(肺動脈弁・大動脈弁)はポケット状の構造で、腱索も乳頭筋も備えていない。
✓ 3. 正しい
洞房結節は右心房壁にある。
洞房結節は右心房壁のうち、上大静脈の開口部付近に位置する特殊心筋線維の網状の集まりである。ここで自動的に発生する周期的な興奮が心房全体に広がって心房収縮を促し、引き続き房室結節・房室束・プルキンエ線維を経て心室へ伝わる。ゆえに洞房結節は心拍リズムを決定するペースメーカーと呼ばれ、交感神経はこのリズムを速め、迷走神経は遅らせて自律神経性に心拍数が調節される。
✗ 4. 誤り
後室間枝は左冠状動脈の枝である。
後室間枝は右冠状動脈の終枝である。冠状溝を右に回って心臓後面に達した右冠状動脈が、後室間溝を心尖へ下行する枝として分かれたものが後室間枝にあたる。左冠状動脈の枝は前室間枝と回旋枝である。
ポイント
  • 洞房結節は右心房壁、上大静脈の開口部付近にある。心房収縮の起点となる。
  • 覚え方のコツ: 洞房結節の「洞」は上大静脈が右心房に注ぐ開口部、すなわち静脈洞領域のなごり。右心房の天井(上大静脈側)にあると覚えると位置を取り違えにくい。
  • 関連知識: 大動脈口は肺動脈口の右後方、腱索は房室弁のみに付属、後室間枝は右冠状動脈の枝、という3点を合わせて弁・動脈の位置関係として押さえる。
  • よくある間違い: 「大動脈口が最前方」「腱索は半月弁に付く」「後室間枝は左冠状動脈」は頻出誤答トリオである。前後・動脈弁・左右の対応を図でセットに覚える。
  • 臨床応用: 洞房結節は右冠状動脈の洞結節枝が栄養することが多く、右冠状動脈梗塞では洞不全・徐脈が合併しやすい。下壁梗塞での徐脈はこの解剖で理解できる。
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題18|心臓について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題18|心臓について正しいのはどれか。
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