学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0087

理由で解く 解剖学

Q0087 循環器系

出典:あマ指 第14回(2006) 問題15
問題
筋層が横紋筋からなるのはどれか。
選択肢
1 心臓
2 小腸
3 子宮
4 膀胱
解答
正解1(心臓)
解説
✓ 1. 正しい
心臓
心臓の筋層(心筋)は横紋筋に属する。組織学的には骨格筋と同じく規則的な横紋(アクチンとミオシンが重なってつくる縞模様)を持つが、骨格筋とは異なり不随意筋で、単核または2核の筋細胞が介在板(横線)で連結して網目状の機能的合胞体をつくる点が特徴である。心筋は自律神経とホルモンで調節され、意志では動かせない。つまり「横紋筋+不随意筋」という特徴を併せ持つのは心筋だけで、骨格筋(横紋筋・随意筋)、平滑筋(横紋なし・不随意筋)と区別される。
✗ 2. 誤り
小腸
小腸の筋層は平滑筋で構成され、横紋を持たない。内輪・外縦の2層構造で蠕動運動や分節運動を担い、自律神経による不随意的な制御を受ける。
✗ 3. 誤り
子宮
子宮の筋層(子宮筋層)は厚い平滑筋からなる。妊娠中の著明な肥大や分娩時のオキシトシンによる強い収縮も平滑筋によるもので、横紋筋ではない。
✗ 4. 誤り
膀胱
膀胱の筋層(排尿筋:膀胱平滑筋)は平滑筋である。自律神経(副交感神経:排尿促進、交感神経:蓄尿)で制御される不随意筋で、横紋筋ではない。なお外尿道括約筋は横紋筋で随意筋。
ポイント
  • 内臓のうち横紋筋を持つのは心筋のみ。内臓筋層の大部分は平滑筋である。
  • 覚え方のコツ: 「心筋=横紋+不随意」「骨格筋=横紋+随意」「平滑筋=横紋なし+不随意」の3分類で整理。
  • 関連知識: 心筋細胞は介在板で連絡し、機能的合胞体として一斉に収縮する。骨格筋は多核、心筋は1〜2核、平滑筋は単核。
  • よくある間違い: 膀胱・子宮・小腸の筋層を横紋筋と誤る。横紋筋=運動に関わる筋、平滑筋=内臓に関わる筋と単純化しない(心筋は内臓だが横紋筋)。
  • 臨床応用: 心筋特異的なトロポニン(cTnI・cTnT)は心筋梗塞の血液マーカーとして用いられる。骨格筋由来のクレアチンキナーゼ(CK)と併せ筋障害の部位判別に利用。
比較表
筋の種類 横紋 意志支配 主な分布
骨格筋 あり 随意 骨に付着する運動筋
心筋 あり 不随意 心臓壁
平滑筋 なし 不随意 消化管・血管・子宮・膀胱など内臓
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題15|筋層が横紋筋からなるのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題15|筋層が横紋筋からなるのはどれか。
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