学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0086

理由で解く 解剖学

Q0086 循環器系

出典:あマ指 第11回(2003) 問題30
問題
僧帽弁が存在する部位はどれか。
選択肢
1 右房室口
2 左房室口
3 肺動脈口
4 大動脈口
解答
正解2(左房室口)
解説
✗ 1. 誤り
右房室口
右房室口にあるのは3枚の弁尖を持つ三尖弁であり、僧帽弁ではない。右心房と右心室の間に位置する房室弁で、静脈血の逆流を防ぐ。
✓ 2. 正しい
左房室口
僧帽弁は左心房と左心室の間にある左房室口に存在する2枚の弁尖からなる房室弁で、別名を二尖弁ともいう。左心房から流入した動脈血が左心室の収縮時に左心房へ逆流するのを防ぐ。弁尖の先端からは腱索が伸び、左心室内腔に突き出た乳頭筋に固定されており、心室収縮時に乳頭筋が収縮することで弁尖が心房方向にめくれ返るのを防止する。キリスト教の僧が被る2枚の尖った帽子(ミトラ)を逆さにした形に似ることから命名された。
✗ 3. 誤り
肺動脈口
肺動脈口は右心室から肺動脈への出口であり、ここにあるのは3枚の半月弁からなる肺動脈弁で、僧帽弁ではない。動脈弁(半月弁)と房室弁(僧帽弁・三尖弁)は別の弁系統に属する。
✗ 4. 誤り
大動脈口
大動脈口は左心室から上行大動脈への出口であり、ここには3枚の半月弁からなる大動脈弁がある。僧帽弁ではなく動脈弁に分類される。大動脈弁の閉鎖音はII音として聴取される。
ポイント
  • 僧帽弁(二尖弁)は左房室口にあり、左心房と左心室を隔てる。
  • 覚え方のコツ: 「左=二尖(僧帽)、右=三尖」「僧帽=ミトラ帽(2枚の尖)」。
  • 関連知識: 僧帽弁から伸びる腱索は乳頭筋に付着し、心室収縮時の弁尖逸脱を防ぐ。二尖弁はI音の成分の一つ。
  • よくある間違い: 僧帽弁を右房室口(三尖弁)・肺動脈口・大動脈口(半月弁)と混同する。
  • 臨床応用: 僧帽弁狭窄症はリウマチ熱後遺症に多く左房圧上昇→肺うっ血。僧帽弁閉鎖不全症では収縮期逆流雑音が心尖部で聴取される。僧帽弁逸脱症は腱索・弁尖の異常で比較的頻度が高い。
比較表
房室口 弁尖数
右房室口 三尖弁 3枚
左房室口 僧帽弁(二尖弁) 2枚
肺動脈口 肺動脈弁(半月弁) 3枚
大動脈口 大動脈弁(半月弁) 3枚
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題30|僧帽弁が存在する部位はどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題30|僧帽弁が存在する部位はどれか。
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