学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ B. 心臓 / Q0082

理由で解く 解剖学

Q0082 循環器系

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題26
問題
心臓について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 線維輪は心房と心室との間にある。
2 冠状溝は心房と心室との境界にある。
3 大動脈の起始部は左心房の後方にある。
4 洞房結節は右心房壁にある。
解答
正解3(大動脈の起始部は左心房の後方にある。)
解説
✗ 1.
線維輪は心房と心室との間にある。
✗ 正しい。 記述は正しく、誤っている記述を問う本問では該当しない。線維輪は房室口および動脈口を取り囲む結合組織の輪で、心房筋と心室筋を隔てるとともに弁膜を付着させる役割を持つ。
✗ 2.
冠状溝は心房と心室との境界にある。
✗ 正しい。 記述は正しい(誤った記述を問う本問では選ばない)。冠状溝は心臓表面で心房と心室の境界をなす溝で、ここを左右の冠状動脈や冠状静脈洞が走る。
✓ 3. 誤り
大動脈の起始部は左心房の後方にある。
大動脈の起始部(上行大動脈)は左心房の後方にあるのではなく、左心室から起こる。左心室の流出路(左室大動脈口)に大動脈弁があり、そこから上行大動脈が始まる。左心房の後方には肺静脈が流入する部分があるだけで大動脈は起始しない。設問は「誤っている記述」を問うため、この選択肢が正答となる。
✗ 4.
洞房結節は右心房壁にある。
✗ 正しい。 記述は正しい(本問の答えにはならない)。洞房結節は右心房壁の上大静脈開口部付近に位置する特殊心筋線維の集まりで、心臓のペースメーカーとして心拍リズムを決定する。
ポイント
  • 大動脈(上行大動脈)は左心室から起こる。左心房には肺静脈が注ぐだけで大動脈は出ない。
  • 覚え方のコツ: 「心房=入る、心室=出る」。大動脈は左心室から、肺動脈は右心室から出る。
  • 関連知識: 線維輪は房室口・動脈口を取り囲み、心房筋と心室筋を電気的に隔てる。冠状溝は心房・心室の境界で冠状動脈が走る。
  • よくある間違い: 左心房と左心室の機能を混同し、大動脈を左心房から出ると誤解する。
  • 臨床応用: 大動脈弁狭窄症では左心室の圧負荷で左室肥大が進行。僧帽弁疾患では左心房圧上昇で肺うっ血を来し、両者は心エコーで鑑別する。
比較表
流入血管 流出血管
右心房 上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞 右心室へ(三尖弁)
右心室 右心房から 肺動脈(肺動脈弁)
左心房 肺静脈(4本) 左心室へ(僧帽弁)
左心室 左心房から 大動脈(大動脈弁)
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題26|心臓について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題26|心臓について誤っている記述はどれか。
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