
この図の解説
図では、直立した人体を3枚の透明な板が貫いている。左右方向にまっすぐ立つ板が「前頭面」、体を正面から前後に射抜くように立つ板が「矢状面」、そして腰の高さで地面と平行に横切る板が「水平面」である。この3枚がちょうど互いに直角に交わっている点に注目してほしい。解剖学ではこの位置関係を正確に記述するため、解剖学的正位(直立し顔面を前方、手掌を前に向けた姿勢)を基準に切断面を定める。矢状面は前後方向の鉛直面で、そのうち身体を左右に等しく切半する1枚だけを特に正中面と呼び、体表との交線が正中線となる。前頭面は矢状面に垂直で額(顔面)に平行な面、前額面ともいう。水平面は直立位で地面に平行な面である。正中面が身体にただ1枚しか引けないのに対し、矢状面・前頭面・水平面はいずれも位置をずらせば無数に引ける点が要点となる。
学習の要点
- 3つの基本切断面は矢状面・前頭面(前額面)・水平面で、互いに直交する。基準姿勢は解剖学的正位。
- 覚え方のコツ: 「矢状」は矢が前後に射抜く向き、「前頭」は額に平行、「水平」は地面と平行、と面の向きを言葉と結びつける。
- 関連知識: 矢状面のうち左右を等分する唯一の面が正中面で、体表との交線が正中線。内側・外側はこの正中面からの遠近で決まる。
- よくある間違い: 「矢状面=正中面」と混同しやすいが、正中面は矢状面の中の特別な1枚。矢状面自体は無数にある。
- 臨床応用: CT・MRIの画像は水平面(横断像)・矢状面・前頭(冠状)面で切り出して読影する。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
矢状面に垂直に交叉し、顔面(額)に平行な切断面を( )という。別名を前額面という。
答えを見る
答え: 前頭面
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。