学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0053

理由で解く 解剖学

Q0053 人体の構成

出典:鍼灸 第11回(2003) 問題33
問題
毛細血管が分布しないのはどれか。
選択肢
1 表 皮
2 真 皮
3 皮下組織
4 筋 膜
解答
正解1(表 皮)
解説
✓ 1. 誤り
表 皮
表皮は上皮組織であり、血管を持たない無血管組織である。真皮乳頭まで達した毛細血管から組織液を介して栄養を拡散で受け取っている。このため表皮だけの浅い傷(擦過傷)では出血せず、真皮に達した傷で初めて出血が見られる。表皮が無血管であることは上皮組織一般の原則と合致する。
✗ 2.
真 皮
✗ 正しい。 真皮には豊富な毛細血管網が分布する。血管網は真皮の浅層(乳頭下層)と深層の2面に広がり、体熱放散や表皮への栄養供給を担う。
✗ 3.
皮下組織
✗ 正しい。 皮下組織にも毛細血管が豊富に分布し、皮膚への皮下注射で薬物が速やかに吸収される解剖学的基盤となる。また脂肪組織への酸素・栄養供給にも必要である。
✗ 4.
筋 膜
✗ 正しい。 筋膜は結合組織層であり、毛細血管も分布する。筋膜には筋と同じく血管や神経が貫通し、筋への血液供給路ともなっている。
ポイント
  • 表皮は上皮組織のため無血管・無リンパ管。栄養は真皮乳頭の毛細血管から拡散で供給される。
  • 覚え方のコツ: 「上皮=無血管」。皮膚以外でも角膜・水晶体・関節軟骨など上皮・軟骨系は無血管。
  • 関連知識: 真皮の血管網は浅層と深層の2面構造。皮膚血流は心拍出量の約5%で、体温調節により20倍に増減する。
  • よくある間違い: 「皮膚=血管豊富」とひとまとめにしない。表皮と真皮で血管の有無を明確に区別する。
  • 臨床応用: 擦過傷(表皮損傷)は出血しないが、真皮に達する切創・創傷では出血が見られる。ⅠⅠ度熱傷は真皮まで達し水疱を形成する。
比較表
組織 毛細血管 神経終末
表皮 重層扁平上皮 なし 自由神経終末・メルケル
真皮 結合組織 あり(浅・深2層) マイスネル・ルフィニ・自由神経終末
皮下組織 疎性結合組織・脂肪 あり パチニ・ルフィニ
筋膜 結合組織 あり 感覚神経
解説画像
鍼灸 第11回(2003) 問題33|毛細血管が分布しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第11回(2003) 問題33|毛細血管が分布しないのはどれか。
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