学習トップ / 理由で解く 解剖学 / 第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0046
理由で解く 解剖学
爪(爪甲)は皮膚の付属器で、表皮の細胞が角化(硬いケラチンを蓄えて死んだ角質になること)して板状に硬くなったものである。角質をつくれるのは上皮である表皮だけなので、爪を形成する組織は表皮となる。
皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層からなる。表皮は上皮組織(重層扁平上皮)で、最も深い基底層で細胞がさかんに分裂し、押し上げられながらケラチンを蓄えて角化し、最表層の角質層になる。これに対し真皮と皮下組織は結合組織、末節骨は骨組織で、いずれも角化しない。つまり「角化する上皮か、角化しない支持組織か」で4つの選択肢は一度に切れる。爪甲は、爪の根もと(爪根)の下にある爪母とよばれる表皮の増殖部でつくられた細胞が角化したもので、根もとから前方へ押し出されるように伸びていく。毛・爪・皮膚腺はいずれも表皮に由来する皮膚付属器だとまとめて覚えるとよい。なお爪をのせている爪床は爪甲の下の皮膚で、表皮(爪床上皮)とその下の真皮からなり、真皮側は血管・神経を送って爪を支えるが、爪甲そのものをつくり出す組織ではない。
| 構造 | 組織の種類・位置 | 角化するか | 爪との関係 |
|---|---|---|---|
| 表皮 | 皮膚の最外層。上皮組織(重層扁平上皮) | する(角質層をつくる) | 爪母で生まれた細胞が角化して爪甲になる=爪を形成する組織 |
| 真皮 | 表皮の下の結合組織。血管・神経に富む | しない | 爪床の深層として爪甲を支え栄養を送る(爪甲そのものはつくらない) |
| 皮下組織 | 真皮の下の疎性結合組織(脂肪に富む) | しない | 皮膚を下層につなぐ。爪の形成には関与しない |
| 末節骨 | 指先の骨(骨組織) | しない | 爪床の深部で指先を支える土台 |

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。