
この図の解説
図は皮膚のブロックを立体的に切り出したもので、右側のブラケットが上から表皮・真皮・皮下組織の3層を示している。まず最表層の薄い層が表皮で、注記のとおり角化した重層扁平上皮からなる。その下の厚い赤い層が真皮で、密性結合組織でできた丈夫な層である。最深部の黄色い脂肪のかたまりが皮下組織で、脂肪組織に富む疎性結合組織である。図中では毛幹が表面から伸び、毛包が真皮内に斜めに落ち込み、そこに脂腺と立毛筋が付属している点、エクリン汗腺が真皮深層で糸玉状に巻いて汗孔へ上昇する点、真皮深部にパチニ小体(圧覚の受容器)が同心円状に描かれている点に注目したい。表皮と真皮を合わせたものが皮膚の本体で、平均の厚さは約2mm、そのうち表皮は約0.1mmと薄い。
学習の要点
- 皮膚は表面から表皮・真皮・皮下組織の3層構造。表皮=角化重層扁平上皮、真皮=密性結合組織、皮下組織=疎性結合組織(脂肪に富む)。
- 覚え方のコツ: 「表・真・下(ひょう・しん・か)」の順で浅→深。組織は「上皮→密→疎」と密度が下がっていくと結びつける。
- 関連知識: 表皮は基底層・有棘層・顆粒層・淡明層・角質層の5層。血管は真皮の浅層と深層に広がり、血管のない表皮へ栄養を渡す。毛包には脂腺(ホロクリン分泌)と立毛筋が付属する。
- よくある間違い: 真皮を「疎性結合組織」とするのは誤り。疎性は皮下組織。真皮は腱・靱帯と同じ密性結合組織である。
- 臨床応用: 熱傷が真皮まで達すると(2度)水疱を生じ保護機能が失われる。皮下脂肪が乏しく骨が突出する部位では圧迫で血流が途絶え褥瘡が生じやすい。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
表皮は皮膚の表面をおおう丈夫な上皮で、( )した重層扁平上皮でできている。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 角化
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。