学習トップ理由で解く 解剖学第1章 ▸ C. 体表構造(皮膚) / Q0045

理由で解く 解剖学

Q0045 人体の構成

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題30
問題
皮膚の各部分について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 表皮は結合組織に富む。
2 真皮は膠原線維に富む。
3 皮下組織は脂肪組織に富む。
4 毛は角質に富む。
解答
正解1(表皮は結合組織に富む。)
解説
✓ 1. 誤り
表皮は結合組織に富む。
これが誤っている記述である。表皮は重層扁平上皮(角化性)で、細胞間に結合組織はほとんど含まれない。結合組織(膠原線維)に富むのは表皮の下にある「真皮」であり、表皮と真皮を混同した典型的な誤答パターンである。表皮は基底層・有棘層・顆粒層・角質層の4層から構成され、基底膜を介して真皮に接する。
✗ 2.
真皮は膠原線維に富む。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。真皮は密性結合組織でできており、膠原線維と弾性線維が豊富に走行して皮膚に強度と弾力を与える。線維芽細胞・血管・神経終末も真皮に分布する。
✗ 3.
皮下組織は脂肪組織に富む。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。皮下組織は疎性結合組織と脂肪組織からなり、機械的緩衝・断熱・エネルギー貯蔵の役割をもつ。腹部・臀部・大腿に厚く発達し、個体差が大きい。
✗ 4.
毛は角質に富む。
✗ 正しい。 この記述は解剖学的に正しい。毛は表皮由来の角化構造で、硬ケラチン(角質)に富む。爪も同じく硬ケラチンからなる。毛根は真皮内の毛包に収まり、毛乳頭の血管から栄養を受ける。
ポイント
  • 表皮は重層扁平上皮であり、結合組織に富むのは真皮である。
  • 覚え方のコツ: 「表皮=上皮/真皮=結合組織」で区別。表皮に血管はなく、栄養は真皮から供給される。
  • 関連知識: 表皮は基底層・有棘層・顆粒層・角質層の4層構造で、手掌・足底のみ透明層を加えた5層となる。
  • よくある間違い: 表皮と真皮を取り違える。「上から表皮=上皮、下から真皮=結合組織」の順を固定する。
  • 臨床応用: 熱傷の深さ判定では、表皮のみ(Ⅰ度)・真皮浅層まで(浅達Ⅱ度)・真皮深層まで(深達Ⅱ度)・皮下まで(Ⅲ度)の区分で治癒期間と瘢痕形成が異なる。
比較表
皮膚の層 組織の種類 主要成分 機能
表皮 重層扁平上皮(角化性) ケラチノサイト・角質 バリア・防水
真皮 密性結合組織 膠原線維・弾性線維 強度・弾力・栄養供給
皮下組織 疎性結合組織+脂肪組織 脂肪細胞 緩衝・断熱・蓄積
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題30|皮膚の各部分について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題30|皮膚の各部分について誤っている記述はどれか。
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