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理由で解く 解剖学

Q0042 人体の構成

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題15
問題
筋細胞について正しいのはどれか。
選択肢
1 平滑筋細胞は介在板で連結する。
2 心筋細胞は大動脈壁に広く分布する。
3 心筋細胞は細胞間にギャップ結合をもつ。
4 筋小胞体には高濃度のナトリウムイオンが含まれる。
解答
正解3(心筋細胞は細胞間にギャップ結合をもつ。)
解説
✗ 1. 誤り
平滑筋細胞は介在板で連結する。
介在板は心筋細胞に固有の構造で、竹の節状に細胞同士を連結する。平滑筋細胞には存在せず、ギャップ結合は細胞膜の接着部位に点在する。介在板の有無は心筋と平滑筋を組織学的に識別する重要な指標である。
✗ 2. 誤り
心筋細胞は大動脈壁に広く分布する。
心筋細胞は心臓の筋組織に限局して存在する。大動脈壁に分布するのは平滑筋(中膜)で、大動脈の拍動時の緩衝は主に弾性線維が担う。心筋は血管壁には存在しない。
✓ 3. 正しい
心筋細胞は細胞間にギャップ結合をもつ。
心筋細胞は介在板内にギャップ結合とデスモソーム、接着帯をもつ。ギャップ結合は隣接細胞間でイオンを直接通じ、興奮を細胞群に同期伝達する。これにより心房・心室は機能的合胞体として一斉に収縮でき、効率的なポンプ作用を生み出す。デスモソームは収縮張力に耐える機械的接着を担う。
✗ 4. 誤り
筋小胞体には高濃度のナトリウムイオンが含まれる。
筋小胞体に高濃度で貯蔵されているのは「カルシウムイオン(Ca²⁺)」である。興奮が横細管から筋小胞体終末槽に伝わるとCa²⁺が一気に細胞質へ放出され、アクチン・ミオシンの滑り込みを起こす。ナトリウムイオンではない。
ポイント
  • 心筋細胞は介在板内にギャップ結合をもち、興奮伝播で機能的合胞体として同期収縮する。
  • 覚え方のコツ: 「介在板=心筋専用/ギャップ=情報/筋小胞体=Ca²⁺」の3つを機能で紐付ける。
  • 関連知識: 心筋は単核(または二核)・横紋あり・不随意筋。刺激伝導系(洞房結節~プルキンエ線維)は特殊化した心筋線維。
  • よくある間違い: 筋小胞体内をナトリウムと誤認。Ca²⁺放出が興奮収縮連関の本体である。
  • 臨床応用: 心筋ギャップ結合(コネクシン43)の異常は致死性不整脈(心室細動)の基盤となる。ジギタリスはCa²⁺動態を介して心収縮を増強する。
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題15|筋細胞について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題15|筋細胞について正しいのはどれか。
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