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理由で解く 解剖学

Q0037 人体の構成

出典:あマ指 第20回(2012) 問題16
問題
平滑筋線維について正しいのはどれか。
選択肢
1 筋原線維がない。
2 紡錘形である。
3 多核である。
4 随意筋を構成する。
解答
正解2(紡錘形である。)
解説
✗ 1. 誤り
筋原線維がない。
平滑筋線維にも筋原線維(アクチン・ミオシンフィラメント)は存在する。ただし規則正しい配列を欠くため横紋としては観察されず、その結果「平滑」に見えるのが名の由来である。フィラメント自体がないわけではない。
✓ 2. 正しい
紡錘形である。
平滑筋線維は中央が太く両端が細い紡錘形で、長さは血管壁20μm、腸管壁0.2mm、妊娠子宮では0.5mmにもなる。単核で、核は細胞の中央に1個ある。この形状は内臓・血管の管腔壁を滑らかに取り囲み、蠕動・血管収縮など遅く持続的な収縮に適した構造である。
✗ 3. 誤り
多核である。
平滑筋線維は単核である。多核なのは骨格筋線維で、筋芽細胞が融合して多核細胞を形成する。心筋は単核(または二核)で介在板により多数の細胞が連なる。単核/多核の区別は3種の筋組織を識別する要点である。
✗ 4. 誤り
随意筋を構成する。
平滑筋は自律神経に支配され、意識で動かすことができない不随意筋である。消化管・血管・子宮・膀胱・瞳孔括約筋などの内臓筋を形成する。随意筋なのは脳脊髄神経に支配される骨格筋のみである。
ポイント
  • 平滑筋線維は単核・紡錘形、横紋なし、自律神経支配の不随意筋である。
  • 覚え方のコツ: 「平滑=紡錘+単核+不随意」3点セット。横紋あり=骨格筋・心筋と対比して覚える。
  • 関連知識: 平滑筋は消化管・血管・子宮・膀胱・瞳孔筋・毛様体筋などに分布。例外的に瞳孔筋・毛様体筋は外胚葉由来。
  • よくある間違い: 平滑筋を「多核」「随意筋」と誤認する。多核は骨格筋、随意は骨格筋のみである。
  • 臨床応用: 子宮平滑筋腫(子宮筋腫)は平滑筋由来の良性腫瘍で、女性に最も多い腫瘍の1つ。消化管の原発腫瘍GISTはKIT陽性の紡錘形細胞から生じる。
比較表
筋組織 細胞形 核数 横紋 随意性 分布
平滑筋 紡錘形 単核 なし 不随意 内臓・血管・子宮
骨格筋 円柱状 多核 あり 随意 骨に付着する筋
心筋 分岐円柱・介在板 単核(二核) あり 不随意 心臓
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題16|平滑筋線維について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題16|平滑筋線維について正しいのはどれか。
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