
この図の解説
この図は、1本の骨格筋を上から下へ順に拡大し、太い束からより細い束、そして1個の細胞、さらに細胞内の線維へと段階的に分解して示している。まず一番上、筋全体は複数の筋束が集まったもので、外側を筋膜(筋上膜・外筋周膜)が包む。その内側で二次・三次の大きな筋束をまとめているのが筋周膜(内筋周膜)である。中段では筋周膜に包まれた一次筋束の中身が見え、1本1本の骨格筋細胞を筋内膜が取り囲む。細胞の端には再生を担う筋サテライト細胞が描かれている。一番下は骨格筋細胞そのもので、直径10〜100µm、表面近くに複数の核が並ぶ多核細胞であること、細胞は筋細胞膜(筋鞘)で包まれること、内部が直径約1µmの筋原線維で満たされることが示される。膜の名称が「外側ほど大きな束を、内側ほど小さな束や細胞を包む」という入れ子構造になっている点が、この図の最大の見どころである。
学習の要点
- 骨格筋は複数の筋束の集まりで、外側から筋上膜(筋膜)→筋周膜→筋内膜の3枚の結合組織膜が入れ子状に包む。
- 覚え方のコツ: 上(epi)=筋全体、周(peri)=筋束、内(endo)=筋線維1本。「上・周・内」で束が段々小さくなると覚える。
- 関連知識: 骨格筋細胞は筋芽細胞が融合してできた多核細胞。1個の核が細胞中央にある一般的な細胞や、無核の赤血球とは対照的。
- よくある間違い: 「筋原線維」と「筋線維(骨格筋細胞)」の混同。筋線維=細胞、筋原線維=その中を満たすアクチン・ミオシンの束(約1µm)。
- 臨床応用: 筋サテライト細胞は筋損傷後の再生の担い手で、運動器への施術や運動療法後の筋修復を理解する土台になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
骨格筋細胞(筋線維)の直径は約( )µmである。図の下段に示された数値を答えよ。
答えを見る
答え: 10〜100
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。