
この図の解説
この図はマクロファージが異物を取り込んで分解し、残渣を捨てるまでの一連の流れを追う。左上の緑の粒が「異物」で、赤い矢印を目で追うと、まず細胞膜が盛り上がって異物を包み込み、食胞(ファゴソーム)として細胞内へ取り込む(食作用)。次に、褐色の点を多数含む球体が「リソソーム」で、この点が内部の加水分解酵素にあたる。リソソームが食胞と融合してファゴリソソームとなり、酵素が注入されて中の異物が分解される(細胞内消化)。右下では分解しきれなかった残渣が細胞外へ排泄される。リソソームはゴルジ装置でつくられる膜に包まれた小体で、旺盛な食作用をもつマクロファージの細胞質には多数存在する点も図のテーマである。
学習の要点
- リソソームは内部に加水分解酵素を含む膜性の小体で、食胞と融合して内容物を分解する(細胞内消化)。
- 覚え方のコツ: 「リ=分解」でリソソーム=加水分解酵素。生成の順路は「粗面小胞体→ゴルジ装置→リソソーム」の一方向。
- 関連知識: リソソームはゴルジ装置でつくられ、そのゴルジ装置は粗面小胞体で合成されたタンパク質を加工する。エネルギー産生を担うミトコンドリアとは役割が別。
- よくある間違い: リソソームとミトコンドリアの取り違え、「食胞=リソソーム」と混同する誤り。食胞は取り込んだ異物を包む袋で、酵素を持つリソソームとは別物。
- 臨床応用: 単球由来のマクロファージや好中球は食作用で細菌を処理し生体防御の第一線を担う。炎症局所での組織の「掃除」を支える細胞内の仕組みである。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
リソソームは( )でつくられる、膜に包まれた小体である。空欄に入る細胞小器官を答えよ。
答えを見る
答え: ゴルジ装置
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。