学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 運動学 ▸ §4 頭・頸部、四肢と体幹の運動(筋の作用および神経支配を含む) / QJ34A110
理由で解く 柔道整復師
短母指外転筋は、母指を手掌面に対して直角に持ち上げる掌側外転の主動作筋である。母指の運動用語は「手掌面を基準に、掌側か橈側か」で区別する。
母指の手根中手(CM)関節は鞍関節で、他の指と約90度ねじれた面に位置する。そのため運動の呼び名も手掌面を基準に決められており、手掌面の中で母指を橈側へ広げるのが橈側外転(主動作筋は長母指外転筋)、手掌面から垂直に持ち上げるのが掌側外転(短母指外転筋)である。それぞれ元に戻す動きが尺側内転・掌側内転で、内転の主動作筋は母指内転筋(尺骨神経支配)となる。対立は屈曲・外転・回旋が合わさった複合運動で、母指対立筋が働いて母指の指腹を他指の指腹に向き合わせる。正中神経麻痺(猿手)で掌側外転と対立が失われるのは、短母指外転筋と母指対立筋がどちらも正中神経支配の母指球筋だからであり、この点まで結びつけて覚えると得点源になる。
| 母指の運動 | 動きの向き | 主動作筋 | 支配神経 |
|---|---|---|---|
| 掌側外転 | 手掌面から垂直に離す | 短母指外転筋 | 正中神経 |
| 掌側内転 | 掌側外転位から手掌面へ戻す | 母指内転筋 | 尺骨神経 |
| 橈側外転 | 手掌面の中で橈側へ離す | 長母指外転筋 | 橈骨神経(後骨間神経) |
| 尺側内転 | 手掌面の中で尺側へ戻す | 母指内転筋 | 尺骨神経 |
| 屈曲・伸展 | MP・IP関節の曲げ伸ばし | 長/短母指屈筋、長/短母指伸筋 | 正中神経/橈骨神経 |
| 対立 | 屈曲+外転+回旋で指腹を他指に向ける | 母指対立筋 | 正中神経 |
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