学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §9 総論 軟部組織損傷 / QJ33P071

理由で解く 柔道整復師

QJ33P071 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問71
問題
腕神経叢外側神経束の障害で麻痺が生じるのはどれか。
選択肢
1 腋窩神経
2 筋皮神経
3 尺骨神経
4 橈骨神経
解答
正解2(筋皮神経)
解説

腕神経叢の外側神経束から出るのは筋皮神経と正中神経外側根。したがって外側神経束が障害されると筋皮神経領域に麻痺が生じる。

腕神経叢はC5〜T1の前枝から、根 → 幹(上・中・下)→ 分(前・後)→ 束(外側・内側・後)→ 枝、という順に組み替えられていく。上神経幹と中神経幹の前分が合流して外側神経束、下神経幹の前分がそのまま内側神経束、3本の幹の後分がすべて集まって後神経束になる。ここで効いてくる原則が「前分は屈筋群、後分は伸筋群を支配する」というもの。肘を曲げる筋(上腕二頭筋・上腕筋)を支配する筋皮神経は屈筋系なので前分由来、つまり外側神経束から出ると理屈で導ける。外側神経束の枝は筋皮神経・正中神経外側根・外側胸筋神経である。

✓ 2. 正しい
筋皮神経
外側神経束の終枝。烏口腕筋を貫き、上腕二頭筋・上腕筋を支配したのち前腕外側皮神経となる。障害されると肘屈曲と前腕回外の筋力が落ち、前腕橈側に感覚障害が出る。
✗ 1. 誤り
腋窩神経
後神経束の枝。三角筋・小円筋を支配し、上腕外側上部の感覚を担う。肩関節前方脱臼や上腕骨外科頸骨折で障害されやすい。
✗ 3. 誤り
尺骨神経
内側神経束の枝(下神経幹前分由来)。手内在筋と前腕尺側の屈筋を支配する。外側神経束からは分岐しない。
✗ 4. 誤り
橈骨神経
後神経束の終枝。上腕三頭筋や前腕伸筋群という伸筋系を支配する。後分由来なので外側神経束とは系統が違う。
ポイント
  • 外側神経束=筋皮神経+正中神経外側根(+外側胸筋神経)
  • 内側神経束=尺骨神経+正中神経内側根(+内側前腕皮神経など)
  • 後神経束=腋窩神経+橈骨神経(+肩甲下神経・胸背神経)
  • 前分は屈筋群、後分は伸筋群を支配する。筋皮神経は肘屈筋の支配神経なので前分=外側束由来
  • 正中神経だけは外側根と内側根の両方から合流してできる
比較表
神経束由来主な枝支配の性格
外側神経束上・中神経幹の前分筋皮神経、正中神経外側根屈筋系
内側神経束下神経幹の前分尺骨神経、正中神経内側根屈筋系・手内在筋
後神経束上・中・下神経幹の後分腋窩神経、橈骨神経伸筋系
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