学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ33P069

理由で解く 柔道整復師

QJ33P069 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問69
問題
骨折の修復過程で反応強度が最も強いのはどれか。
選択肢
1 炎症期
2 仮骨形成期
3 仮骨硬化期
4 リモデリング期
解答
正解1(炎症期)
解説

骨折治癒の生物学的な反応は炎症期に最も激しく、時期が進むほど穏やかになる。反応の強さと期間の長さは、ちょうど逆向きに動くと覚える。

骨折した瞬間、骨折端と周囲軟部組織の血管が破れて血腫ができる。そこへ多形核白血球やマクロファージが集まり、サイトカインや成長因子が一気に放出される。発赤・熱感・腫脹・疼痛という炎症の四徴が最も強く現れるのがこの時期で、期間は数日と短い。続く仮骨形成期では線維性・軟骨性の仮骨が骨折端を橋渡しし、仮骨硬化期でその仮骨が置換骨化して硬い骨に変わる。最後のリモデリング期では、数か月から数年をかけて骨梁が力学的方向に沿って静かに再配列される。つまり反応強度は炎症期>仮骨形成期>仮骨硬化期>リモデリング期、期間の長さはその逆順になる。この「強く短い→弱く長い」という流れを押さえておけば、どの期を問われても答えが出せる。

✓ 1. 正しい
炎症期
血腫形成と炎症細胞の集積、サイトカインの放出が集中する時期で、局所の反応が最大になる。短期間に強い反応が凝縮されるのが特徴。
✗ 2. 誤り
仮骨形成期
炎症が鎮まった後に線維芽細胞・軟骨細胞が仮骨を作る修復の時期。細胞活動は活発だが、反応の強さそのものは炎症期に及ばない。
✗ 3. 誤り
仮骨硬化期
すでにできた仮骨が置換骨化して硬さを増していく段階で、反応はさらに緩やかになる。臨床的には骨癒合が得られていく時期。
✗ 4. 誤り
リモデリング期
最も長く続き、最も静かな時期。骨梁の再配列と髄腔の再形成が年単位で進む。反応強度は4つの中で最小。
ポイント
  • 骨折治癒は炎症期 → 仮骨形成期 → 仮骨硬化期 → リモデリング期の順に進む
  • 反応強度は炎症期が最大で、以後は段階的に弱まる
  • 期間の長さは逆順。炎症期は数日、リモデリング期は数か月〜数年
  • 炎症期の主役は血腫・炎症細胞・サイトカイン。発赤・熱感・腫脹・疼痛が最も強い
  • 「強い反応は短く、弱い反応は長い」とセットで覚えると取り違えない
比較表
時期主な出来事反応強度期間の目安
炎症期血腫形成、炎症細胞浸潤、サイトカイン放出最も強い数日
仮骨形成期線維性・軟骨性仮骨が骨折端を架橋やや強い数週
仮骨硬化期仮骨の置換骨化、骨癒合弱い数週〜数か月
リモデリング期骨梁の再配列、髄腔の再形成最も弱い数か月〜数年
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。