学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §1 人体解剖学概説 / QJ33A052

理由で解く 柔道整復師

QJ33A052 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問52
問題
線維軟骨がみられるのはどれか。
選択肢
1 気管
2 喉頭蓋
3 耳介
4 恥骨結合
解答
正解4(恥骨結合)
解説

軟骨は基質に含まれる線維の種類で3つに分かれる。太いⅠ型コラーゲン束が詰まった線維軟骨がみられるのは恥骨結合で、正解は 4 である。

軟骨は軟骨細胞と軟骨基質からなり、基質にどんな線維が多いかで硝子軟骨・弾性軟骨・線維軟骨に分類する。硝子軟骨は細いⅡ型コラーゲンが目立たない形で分布し、なめらかで圧に強く、関節軟骨・肋軟骨・気管軟骨・鼻中隔軟骨など体内で最も広く分布する。弾性軟骨は弾性線維に富み、曲げても元に戻る性質が要る耳介・外耳道・耳管・喉頭蓋に限られる。線維軟骨は太いⅠ型コラーゲン線維の束が層をなし、引っ張りと圧迫の両方に耐えるため、骨と骨を強く結び付けつつ衝撃を吸収する場所——恥骨結合・椎間円板・関節半月・関節唇・腱の骨付着部——に置かれる。「どんな力がかかる場所か」で分けると迷わない。

✓ 4. 正しい
恥骨結合
恥骨結合は左右の恥骨結合面を線維軟骨性の恥骨間円板がつなぐ結合で、線維軟骨結合(半関節)に分類される。歩行や立位で骨盤に加わるずれと圧迫を受け止めつつ、わずかな動きも許す必要があるため、引っ張りに強いⅠ型コラーゲン束をもつ線維軟骨が適している。同じ理由で椎間円板の線維輪、膝の関節半月、肩・股関節の関節唇も線維軟骨である。
✗ 1. 誤り
気管
気管軟骨はC字型(馬蹄形)の硝子軟骨で、気道がつぶれないよう内腔を保つ。同じ硝子軟骨の仲間として関節軟骨・肋軟骨・鼻中隔軟骨をひとまとめに覚えておくとよい。
✗ 2. 誤り
喉頭蓋
喉頭蓋軟骨は弾性軟骨である。嚥下のたびに折れ曲がって喉頭口をふさぎ、終われば元の形に戻る必要があるため、弾性線維に富む軟骨が置かれている。
✗ 3. 誤り
耳介
耳介軟骨は弾性軟骨の代表である。つまんで曲げてもすぐ形が戻るのは弾性線維のはたらきで、この手触りをそのまま「弾性軟骨=耳介・外耳道・耳管・喉頭蓋」と結び付けて覚えるとよい。
ポイント
  • 線維軟骨は「恥骨結合・椎間円板(線維輪)・関節半月・関節唇」の4つを軸に覚える。
  • 弾性軟骨は「耳介・外耳道・耳管・喉頭蓋」に限られる。耳をつまむ感覚で確認できる。
  • 硝子軟骨が最も広く分布する(関節軟骨・肋軟骨・気管/気管支軟骨・鼻中隔軟骨・骨端軟骨)。
  • 軟骨には血管・リンパ管・神経がなく、栄養は軟骨膜からの拡散に頼るため損傷後の修復が遅い。
  • 関節軟骨には軟骨膜がない点も、他の硝子軟骨との違いとして押さえる。
比較表
種類基質の主な線維代表的な部位力学的な役割
硝子軟骨Ⅱ型コラーゲン(光学顕微鏡ではほぼ見えない)関節軟骨、肋軟骨、気管・気管支軟骨、鼻中隔軟骨、骨端軟骨圧迫に耐え、なめらかに滑る
弾性軟骨弾性線維耳介、外耳道、耳管、喉頭蓋曲げても元の形に戻る
線維軟骨太いⅠ型コラーゲン線維束恥骨結合、椎間円板の線維輪、関節半月、関節唇引っ張り+圧迫の両方に耐え、衝撃を吸収
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。