学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §17 肩関節烏口下脱臼の診察および整復 / QJ33A019

理由で解く 柔道整復師

QJ33A019 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問19
問題
肩関節烏口下脱臼と受傷時の外観が類似するのはどれか。
選択肢
1 肩峰骨折
2 肩甲骨頸部骨折
3 鎖骨遠位端骨折
4 上腕骨小結節骨折
解答
正解2(肩甲骨頸部骨折)
解説

肩甲骨頸部骨折では関節窩を含む骨片が下垂・内方へずれ、肩の輪郭が脱臼に似る。正答は2。

烏口下脱臼では骨頭が関節窩から前下方へ外れるため、三角筋の膨隆が消えて肩峰が角ばって突出し、上腕はやや外転・内旋位をとり弾発性固定を示す。肩甲骨頸部骨折でも、関節窩を含む骨片が上肢の重さで下方・内方へずれるため肩が下がり、外観だけでは脱臼と紛らわしい。区別は動きと触診で行い、骨折では弾発性固定がなく他動運動が可能で、異常可動性や軋轢音があり、骨頭は関節窩の位置にとどまる。外観が似ているということは取り違えやすいということなので、整復操作の前に必ず鑑別し、確定には画像が要るため医師の診察につなぐ。

✓ 2. 正しい
肩甲骨頸部骨折
関節窩を含む骨片が下垂・内方転位するため肩の丸みが失われ、肩峰が突出して烏口下脱臼に似た外観になる。
✗ 1. 誤り
肩峰骨折
肩峰部の限局性の圧痛・腫脹が主で、肩全体の輪郭が脱臼のように変わることは少ない。
✗ 3. 誤り
鎖骨遠位端骨折
変形は鎖骨部に限局し、階段状変形として触れる。三角筋の膨隆は保たれる。
✗ 4. 誤り
上腕骨小結節骨折
転位が小さく外観の変化に乏しい。内旋の抵抗運動時痛などで気づかれる。
ポイント
  • 烏口下脱臼の外観:三角筋膨隆の消失、肩峰の突出、上腕やや外転・内旋、弾発性固定。
  • 外観が似るのは肩甲骨頸部骨折(関節窩ごと下垂・内方転位)。
  • 鑑別点は弾発性固定の有無、他動運動の可否、異常可動性・軋轢音、骨頭の位置。
  • 高齢者では骨折と脱臼が合併することもあり、整復前の鑑別を徹底する。
  • 確定診断には画像が必要。疑わしければ医師の診察へつなぐ。
比較表
所見肩関節烏口下脱臼肩甲骨頸部骨折
外観肩の丸み消失、肩峰突出肩が下がり似た輪郭変化
弾発性固定ありなし
他動運動強い抵抗で不能疼痛はあるが可能
異常可動性・軋轢音なしあり
骨頭の位置烏口突起下など前方関節窩の位置にとどまる
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