学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §10 生殖 / QJ32A092
理由で解く 柔道整復師
妊娠中に乳汁分泌を抑えているのは、胎盤から大量に分泌されるエストロゲン(およびプロゲステロン)である。乳腺は発育させるが、プロラクチンが乳汁を作る作用は乳腺レベルで抑え込んでいる。
妊娠が進むとプロラクチンの血中濃度は上昇していくが、乳汁分泌は始まらない。これは胎盤由来のエストロゲンとプロゲステロンが乳腺上皮のプロラクチン受容体の発現やシグナル伝達を抑えているためで、いわば「アクセル(プロラクチン)は踏まれているがブレーキ(性ステロイド)が効いている」状態である。分娩で胎盤が娩出されるとエストロゲン・プロゲステロンが急速に低下し、ブレーキが外れてプロラクチンの作用が一気に現れ、産後2〜3日で乳汁分泌が本格化する。授乳期には児の吸啜刺激が乳頭の感覚受容器から視床下部へ伝わり、下垂体前葉からのプロラクチン分泌を維持するとともに、下垂体後葉からオキシトシンを放出させて乳汁を押し出す(射乳反射)。プロラクチン=乳汁を「作る」/オキシトシン=乳汁を「出す」という役割分担も併せて確認しておきたい。
| 時期 | エストロゲン・プロゲステロン | プロラクチンの作用 | 乳汁分泌 |
|---|---|---|---|
| 妊娠中 | 高値(胎盤由来) | 乳腺レベルで抑制される | 起こらない |
| 分娩直後 | 胎盤娩出により急減 | 抑制が外れて発現 | 開始(産後2〜3日で本格化) |
| 授乳期 | 低値 | 吸啜刺激で維持 | 継続(オキシトシンによる射乳反射で排出) |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。