学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ30P078
理由で解く 柔道整復師
上腕骨顆上骨折は伸展型が大多数で、遠位骨片が後方へ倒れます。この前後の傾きを側面像で評価する指標がティルティング角で、正答は4です。
顆上部の整復では、方向の違う2つの面をそれぞれ確認します。矢状面(側面)では前後の傾き=屈曲転位を、前額面(正面)では内反・外反の残存を見ます。ティルティング角は上腕骨骨幹部の長軸に対して上腕骨小頭が前方へ傾く角度で、前方傾斜角ともよばれます。正常値はおよそ30〜45度とされますが(教科書によっては30〜50度とする記載もあります)、実際の判定は数値の暗記だけに頼らず健側と比較して行うのが原則です。伸展型骨折では遠位骨片が後方に転位してこの角度が減少するため、整復後に角度が回復しているかを側面で確かめます。正面で見るのがバウマン角とキャリング角で、こちらが戻っていないと内反肘(内反変形治癒)を残します。内反肘は見た目の問題にとどまらず、遅発性尺骨神経麻痺の原因にもなるため、側面と正面の両方をそろえて確認することが大切です。
| 角度 | 部位 | 見る面 | 正常のめやす | 何がわかるか |
|---|---|---|---|---|
| ティルティング角(前方傾斜角) | 肘(上腕骨遠位) | 側面(矢状面) | 健側と比較して判定する | 前後の傾き=屈曲転位の残存 |
| バウマン角 | 肘(上腕骨遠位) | 正面(前額面) | 約70〜75度 | 内反変形の残存 |
| キャリング角 | 肘全体 | 正面(前額面) | 男性約5〜10度、女性約10〜15度 | 生理的外反の保持、内反肘の有無 |
| ベーラー角 | 踵骨 | 側面 | 約20〜40度 | 踵骨骨折の圧潰の程度 |
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