学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §17 主要な疾患 膠原病 / QJ29P038
理由で解く 柔道整復師
関節リウマチでは増殖した滑膜(パンヌス)が軟骨と骨を内側から食い破るため、エックス線像では関節辺縁の骨びらん(erosion)がみられる。骨をつくる方向の変化である骨棘や骨硬化は変形性関節症の所見である。
関節リウマチは滑膜を主座とする自己免疫性の慢性炎症性疾患で、炎症で増殖した滑膜組織(パンヌス)が関節軟骨と軟骨下骨を破壊していく。この「壊す」病態を反映して、エックス線所見は時間経過とともに、軟部組織の腫脹 → 傍関節性の骨萎縮(骨粗鬆) → 関節裂隙の狭小化 → 骨びらん → 高度な破壊による関節の亜脱臼・変形・強直、という順で進む。一方、変形性関節症は軟骨の摩耗に対して骨が反応性に増殖する疾患なので、骨棘形成・軟骨下骨硬化・骨嚢胞という「つくる」方向の所見が並び、両者は正反対の像を示す。手指ではリウマチが近位指節間関節と中手指節関節を左右対称に侵し、変形性関節症が遠位指節間関節(ヘバーデン結節)に出るという分布の違いも合わせて覚えたい。朝のこわばりが1時間以上続き、複数の関節が左右対称に腫れている患者に出会ったら、施術を継続する前にリウマチを念頭に医療機関の受診を勧める。
| 項目 | 関節リウマチ | 変形性関節症 |
|---|---|---|
| 病態 | 滑膜炎(パンヌス)による骨・軟骨の破壊 | 軟骨摩耗に対する骨の反応性増殖 |
| エックス線所見 | 骨びらん、関節裂隙狭小化、傍関節性骨萎縮 | 骨棘、軟骨下骨硬化、骨嚢胞、裂隙狭小化 |
| 好発関節(手指) | PIP・MCP関節、左右対称 | DIP関節(ヘバーデン結節) |
| 朝のこわばり | 1時間以上続く | 短時間(30分未満)で軽快 |
| 全身症状 | あり(微熱・倦怠感) | なし |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。