学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §4 退行性病変・代謝障害 / QJ29A118
理由で解く 柔道整復師
神経性(除神経性)萎縮は、筋を支配する運動神経が断たれて起こる萎縮。選択肢のなかで運動ニューロンそのものが壊れるのは脊髄前角炎だけである。
骨格筋は運動ニューロンから収縮の指令を受けるだけでなく、神経を介した栄養的な影響(栄養性支配)も受け続けている。この結びつきが断たれると筋線維は急速に細くなり、これが神経性萎縮である。脊髄前角炎(急性灰白髄炎=ポリオ)は脊髄前角の下位運動ニューロンがウイルスに侵される疾患で、支配下の筋は弛緩性麻痺に陥り左右非対称に著明に痩せる。同じ「筋が細くなる」でも、原因が筋自体にあるのか(筋原性)、神経にあるのか(神経原性)、単に使っていないだけなのか(廃用性)で分類が変わる。萎縮の問題はまず原因別の分類表を思い浮かべ、そこに選択肢を当てはめていくと迷わない。
| 萎縮の種類 | 機序 | 代表例 |
|---|---|---|
| 神経性(除神経性) | 運動神経支配の途絶 | 脊髄前角炎(ポリオ)、末梢神経損傷、ALS |
| 廃用性(不活動性) | 使わないことによる負荷の消失 | ギプス固定、寝たきり、長期臥床 |
| 圧迫性 | 持続的圧迫による血流・栄養障害 | 水腎症の腎実質、動脈瘤による骨侵食 |
| 栄養障害性 | 栄養供給・血流の不足 | 飢餓、悪液質、慢性虚血 |
| 内分泌性 | 刺激ホルモンの低下 | 下垂体機能低下による副腎・甲状腺の萎縮 |
| 生理的 | 加齢や発達に伴う自然な退縮 | 胸腺、老人性の脳・筋の萎縮 |
| (参考)筋原性萎縮 | 筋線維自体の変性・脱落 | 筋ジストロフィー、多発性筋炎 |
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