学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §2 運動器の構造と機能 / QJ28A107

理由で解く 柔道整復師

QJ28A107 運動学

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問107
問題
筋収縮で筋長が長くなっていくのはどれか。
選択肢
1 求心性収縮
2 遠心性収縮
3 静止性収縮
4 等尺性収縮
解答
正解2(遠心性収縮)
解説

張力を発揮しながら筋が引き伸ばされていくのが遠心性収縮です。正解は2。

筋収縮の様式は、筋が発揮する張力と外力(負荷)の大小関係で決まります。筋張力>外力なら筋は短くなって求心性収縮、筋張力=外力なら長さが変わらず等尺性収縮、筋張力<外力なら筋は張力を出したまま引き伸ばされて遠心性収縮になります。遠心性収縮は「力を抜いている」状態ではなく、動きにブレーキをかけながら伸ばされている状態である点が大切です。階段を下りるときの大腿四頭筋、荷物をゆっくり下ろすときの上腕二頭筋が典型例で、いずれも重力に負けながら、しかし急激に落ちないよう制動しています。同じ筋でも発揮できる最大張力は遠心性>等尺性>求心性の順に大きく、一方で筋線維に微細な損傷が生じやすいため遅発性筋痛の主因にもなります。トレーニングやリハビリでこの様式を使うときは、負荷や回数を段階的に上げていくのが安全です。

✓ 2. 正しい
遠心性収縮
外力が筋張力を上回るため、筋は張力を発揮しながら長くなっていきます。「収縮」という言葉に反して筋長は伸びるのがこの様式の特徴で、設問の条件にそのまま合致します。
✗ 1. 誤り
求心性収縮
筋張力が外力を上回るため筋長は短くなります。ダンベルを持ち上げるときの上腕二頭筋がこれにあたり、設問の「長くなっていく」とは逆方向です。
✗ 3. 誤り
静止性収縮
筋の長さも関節角度も変わらない静的な収縮で、等尺性収縮と同じ意味で用いられます。筋長は変化しないので設問には当てはまりません。
✗ 4. 誤り
等尺性収縮
「等尺」の名のとおり筋長が一定に保たれる収縮です。関節運動を伴わずに張力だけが変化するもので、壁を押す、荷物を持ったまま静止するなどが該当します。
ポイント
  • 筋長が短くなる=求心性変わらない=等尺性(=静止性)長くなる=遠心性
  • 遠心性収縮は外力が筋張力を上回るときに起こり、動きを制動する(ブレーキをかける)役割を担う。
  • 最大張力の大きさは 遠心性>等尺性>求心性 の順。
  • 遠心性収縮は筋線維の微細損傷を起こしやすく、遅発性筋痛の主因になる。導入は段階的に。
  • 典型例:階段を下りる大腿四頭筋、坂道を下る、荷物をゆっくり下ろす上腕二頭筋。
比較表
収縮様式筋長の変化筋張力と外力典型例
求心性収縮短くなる筋張力 > 外力階段を上る大腿四頭筋
等尺性収縮(静止性収縮)変わらない筋張力 = 外力荷物を持って静止する
遠心性収縮長くなる筋張力 < 外力階段を下りる大腿四頭筋
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。