学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §40 衛生学・公衆衛生学 / QJ27A010

理由で解く 柔道整復師

QJ27A010 必修問題

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午前 問10
問題
健康の定義が定められたのはどれか。
選択肢
1 アルマ・アタ宣言
2 オタワ憲章
3 ヘルシンキ宣言
4 WHO 憲章
解答
正解4(WHO 憲章)
解説

「健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」——この健康の定義はWHO憲章の前文に示されている。

WHO憲章は1946年にニューヨークで開かれた国際保健会議で採択され、1948年4月7日に発効した(この日が世界保健デーの由来である)。この定義が画期的だったのは、病気がないことをもって健康とはしないと明言した点と、身体・精神にとどまらず社会的な良好さまで健康に含めた点にある。選択肢に並ぶ他の3つも保健・医療倫理の重要文書だが、それぞれ目的が異なる。この分野は「いつ・どこが・何を決めたか」を三点セットで結びつけると、名前だけの丸暗記に頼らずに選べるようになる。

✗ 1. 誤り
アルマ・アタ宣言
1978年にWHOとUNICEFの合同会議で採択された宣言で、プライマリ・ヘルス・ケアを提唱し「2000年までにすべての人に健康を」を掲げた。健康の定義を定めた文書ではない。
✗ 2. 誤り
オタワ憲章
1986年の第1回ヘルスプロモーション会議で採択され、ヘルスプロモーションを「人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセス」と定義した。定義したのは健康そのものではなく、健康づくりの進め方である。
✗ 3. 誤り
ヘルシンキ宣言
1964年に世界医師会が採択した、人を対象とする医学研究の倫理原則である。インフォームド・コンセントや倫理審査委員会による審査などを定めており、健康の定義とは領域が異なる。
✓ 4. 正しい
WHO 憲章
前文で「健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」と定義した。健康の定義が定められた文書はこれである。
ポイント
  • WHO憲章(1946年採択・1948年4月7日発効=世界保健デー)=健康の定義。
  • 条文の文言はこれ。「健康とは、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではない」。社会的を含む点が要注意。
  • 要約すると、疾病や病弱がないだけでは健康とはいえない、と消極的な健康観を明確に否定した点がポイント。
  • アルマ・アタ宣言(1978年・WHO/UNICEF)=プライマリ・ヘルス・ケア。
  • オタワ憲章(1986年・WHO)=ヘルスプロモーション。
  • ヘルシンキ宣言(1964年・世界医師会)=人を対象とする医学研究の倫理。
比較表
文書採択した主体要点
WHO憲章1946年採択/1948年発効WHO健康の定義
ヘルシンキ宣言1964年(以後改訂)世界医師会人を対象とする医学研究の倫理
アルマ・アタ宣言1978年WHO・UNICEFプライマリ・ヘルス・ケア
オタワ憲章1986年WHOヘルスプロモーション
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