学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §7 総論 脱臼 / QJ26P069
理由で解く 柔道整復師
脱臼を疑わせるのは「弾発性固定」と「関節部の変形(関節軸の変化・骨頭の位置異常・関節窩の空虚)」という固有症状。関節血腫が著明という所見は、むしろ関節内骨折や靱帯損傷を示唆する。
脱臼では骨頭が関節窩から完全に外れ、周囲の筋と関節包の緊張で異常な位置に固定される。そのため他動的に動かすとゴムを押し返すような抵抗があり、手を離すと元の異常肢位へ戻る(弾発性固定)。関節を構成する骨の位置関係が崩れるので関節軸は健側と違い、もとの関節窩は空虚となって陥凹として触れる。一方、脱臼では関節包が破綻していることが多く、出血は関節腔にとどまらず周囲の軟部組織へ広がるため、関節腔が血液で張る「著明な関節血腫」は脱臼を積極的に示す所見にならない。関節が緊満して波動を触れるときは関節内骨折や十字靱帯損傷などを念頭に置き、画像評価のため医師の診察につなぐ。
| 所見 | 脱臼 | 関節内骨折・靱帯損傷 |
|---|---|---|
| 弾発性固定 | あり(固有症状) | なし |
| 関節軸・骨頭の位置 | 変化する/関節窩は空虚 | 原則保たれる |
| 関節血腫 | 目立たない(関節外へ流出) | 著明・緊満し波動を触れる |
| 異常可動性・軋轢音 | なし | 骨折ではみられることがある |
| 整復での変化 | 整復すると弾発性固定が消失 | 整復操作では所見が変わらない |
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