学習トップ理由で解く 柔道整復師整形外科学 ▸ §9 疾患別各論 骨および軟部腫瘍 / QJ26P062

理由で解く 柔道整復師

QJ26P062 整形外科学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午後 問62
問題
骨腫瘍と好発部位の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 骨肉種-骨幹端部
2 ユーイング(Ewing) 肉腫•骨幹部
3 骨巨細胞腫-骨端部
4 骨軟骨腫-骨幹部
解答
正解4(骨軟骨腫-骨幹部)
解説

骨腫瘍は「好発年齢」と「骨のどこ(骨端・骨幹端・骨幹)に出るか」でふるいにかけます。骨軟骨腫は骨幹端に発生し、そこから骨幹の方向へ突き出す腫瘍なので、「骨幹部」とする4が誤り=これが答えです。

長管骨では成長軟骨のある骨幹端で細胞の活動がもっとも盛んなため、成長期の腫瘍はここに集まります。骨肉腫は10代の大腿骨遠位・脛骨近位の骨幹端に好発し、単純X線ではCodman三角やsunburst(放射状)の骨膜反応がみられ、血清ALPが上昇します。Ewing肉腫は骨幹(骨幹〜骨幹端)に生じ、発熱・白血球増多・CRP上昇を伴って骨髄炎とまぎらわしく、玉ねぎの皮状(onion peel)の骨膜反応が特徴です。骨巨細胞腫は骨端線が閉じたあとの20〜40代に、膝周囲や橈骨遠位の骨端に生じ、石けんの泡状の透亮像を示します。骨軟骨腫は骨幹端の成長軟骨のそばから発生し、キノコのように骨幹側へ張り出す外骨腫で、良性骨腫瘍のなかで最多です。腫れやしこりが徐々に大きくなる、夜間痛がある、外傷歴に見合わない痛みが続くといった場合は、施術を続ける前に画像評価につなぐ判断が大切です。

✗ 1. 正しい組合せ(答えではない)
骨肉種-骨幹端部
骨肉腫は10代に多く、大腿骨遠位・脛骨近位という膝まわりの骨幹端に好発します。もっとも成長の盛んな場所に生じるという理屈で覚えられます。正しい組合せなので、設問が求める選択肢ではありません。
✗ 2. 正しい組合せ(答えではない)
ユーイング(Ewing) 肉腫•骨幹部
Ewing肉腫は長管骨の骨幹(骨幹〜骨幹端)や骨盤に好発します。発熱・炎症反応上昇を伴うため骨髄炎と紛らわしく、玉ねぎの皮状の骨膜反応が診断の手がかりになります。正しい組合せです。
✗ 3. 正しい組合せ(答えではない)
骨巨細胞腫-骨端部
骨巨細胞腫は骨端線閉鎖後(20〜40代)に、膝周囲や橈骨遠位の骨端に生じます。骨端に出る腫瘍はこれ、と覚えておくと部位の設問で強くなります。正しい組合せです。
✓ 4. 誤り=これが答え
骨軟骨腫-骨幹部
骨軟骨腫の発生母地は成長軟骨のそば、すなわち骨幹端部です。そこから骨幹の方向へ向かって突出するため、見た目には骨幹に近い位置に塊があっても、出どころは骨幹端です。良性骨腫瘍で最多であり、複数できる多発性外骨腫(遺伝性)では四肢変形を伴います。
ポイント
  • 骨端に出る=骨巨細胞腫(20〜40代、膝周囲・橈骨遠位、石けん泡状の透亮像)。
  • 骨幹端に出る=骨肉腫(10代、膝周囲、Codman三角・sunburst)と骨軟骨腫(良性で最多)。
  • 骨幹に出る=Ewing肉腫(発熱・炎症反応上昇で骨髄炎と紛らわしい、onion peel)。
  • 骨軟骨腫は骨幹端から骨幹方向へ突出する。発生部位と突出方向を混同しない。
  • 徐々に増大する腫瘤、夜間痛、外傷歴に見合わない持続痛では、施術を続ける前に画像評価につなぐ。
比較表
腫瘍好発部位好発年齢X線・検査の手がかり
骨肉腫骨幹端部(大腿骨遠位・脛骨近位)10代Codman三角、sunburst、血清ALP上昇
Ewing肉腫骨幹部、骨盤10代前後onion peel(玉ねぎの皮状)、発熱・CRP上昇
骨巨細胞腫骨端部(膝周囲・橈骨遠位)20〜40代石けん泡状の透亮像、局所再発しやすい
骨軟骨腫(外骨腫)骨幹端部から骨幹側へ突出成長期良性で最多。多発性外骨腫では四肢変形
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