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理由で解く 柔道整復師

QJ26A072 生理学

出典:第26回柔道整復師国家試験(2018)午前 問72
問題
蛋白質を合成する部位はどれか。
選択肢
1
2 細胞膜
3 滑面小胞体
4 リボソーム
解答
正解4(リボソーム)
解説

蛋白質の合成(翻訳)が行われる場はリボソームである。

遺伝情報は DNA → mRNA(転写、核内)→ 蛋白質(翻訳、細胞質)の順に流れる。核で合成されたmRNAは核膜孔を通って細胞質へ出てリボソームに結合し、リボソームはmRNAの塩基を3個ずつ(コドン)読み取って、対応するアンチコドンをもつtRNAが運んできたアミノ酸をペプチド結合で次々につないでいく。リボソームはrRNAと蛋白質からなる小器官で、細胞質に遊離しているものは細胞内で使う蛋白質を、粗面小胞体の膜に付着しているものは分泌蛋白・膜蛋白・リソソーム酵素などを合成する。付着リボソームが作った蛋白質は小胞体からゴルジ装置へ送られ、糖鎖付加などの修飾と行き先の選別を受けて分泌小胞となる。

✓ 4. 正しい
リボソーム
mRNAの遺伝情報をアミノ酸配列へ翻訳する装置そのもの。大小2つのサブユニットがmRNAを挟み込み、tRNAを受け入れながらペプチド鎖を伸ばしていく。膜をもたない小器官である点も特徴。
✗ 1. 誤り
DNAを収め、その複製と転写(mRNAの合成)を行う場所である。核内の核小体はリボソームRNAを合成してリボソームの部品を組み立てる場だが、アミノ酸をつなぐ翻訳そのものは細胞質のリボソームで行われる。核は「設計図の保管と写し取り」と整理する。
✗ 2. 誤り
細胞膜
リン脂質二重層に蛋白質が埋め込まれた膜で、物質の出入りの調節、受容体としての情報受容、静止膜電位や活動電位の発生を担う。合成の場ではなく、境界と情報のやりとりを受けもつ構造である。
✗ 3. 誤り
滑面小胞体
リボソームが付着していない小胞体で、脂質やステロイドホルモンの合成、肝細胞での薬物代謝、筋細胞(筋小胞体)でのCa²⁺の貯蔵と放出を担当する。蛋白質を合成するのは、リボソームが付着した粗面小胞体のほうである。
ポイント
  • 転写は核、翻訳(蛋白質合成)はリボソーム。「DNA → RNA → 蛋白質」を場所とセットで覚える。
  • リボソームには遊離型(細胞内で使う蛋白質を合成)と粗面小胞体付着型(分泌蛋白・膜蛋白・リソソーム酵素を合成)の2通りがある。
  • 核小体はrRNAを合成しリボソームを組み立てる場所。ここを「蛋白質合成の場」と混同しやすいので注意する。
  • 滑面小胞体=脂質・ステロイド合成、薬物代謝、Ca²⁺貯蔵。粗面小胞体=蛋白質合成。リボソームの有無で役割が決まる。
  • ゴルジ装置は修飾・選別・輸送、ミトコンドリアはATP産生、リソソームは加水分解酵素による分解を担う。
比較表
細胞小器官おもな働き
DNAの保存・複製、転写(mRNA合成)。核小体でrRNAを合成
リボソーム翻訳=蛋白質の合成(膜をもたない小器官)
粗面小胞体リボソームが付着。分泌蛋白・膜蛋白の合成と輸送
滑面小胞体脂質・ステロイド合成、薬物代謝、Ca²⁺の貯蔵・放出
ゴルジ装置糖鎖付加などの修飾、選別、分泌小胞の形成
ミトコンドリアクエン酸回路・電子伝達系によるATP産生
リソソーム加水分解酵素による細胞内消化
細胞膜物質輸送の調節、受容体、膜電位の発生
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