学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 解剖学 ▸ §3 脈管系(循環器系) / QJ26A038
理由で解く 柔道整復師
肝臓は肝動脈と門脈の二重支配を受けるため、片方が閉塞しても壊死に陥りにくく、機能的終動脈をもたない臓器として扱われる。
終動脈とは他の動脈と吻合をもたず、詰まればその支配域が壊死(梗塞)する動脈をいう。まったく吻合がないものを解剖学的終動脈と呼び、網膜中心動脈が代表である。吻合はあっても細すぎて実際には代償できないものを機能的終動脈と呼び、脳・心臓・脾臓・腎臓などがこれにあたる。脳梗塞・心筋梗塞・脾梗塞・腎梗塞が起こるのはこの構造が理由である。これに対し肝臓は、酸素を運ぶ肝固有動脈と、消化管からの栄養を運ぶ門脈(肝血流量の約7割)の2系統から血液を受け、しかも小葉内では洞様毛細血管(類洞)が広く交通している。そのため肝動脈が閉塞しても門脈血で代償され、典型的な梗塞像を作りにくい。「二重の血液供給をもつか」を判断の軸にすると、この種の問題は素早く切れる。
| 臓器 | 血液供給 | 梗塞の起こりやすさ |
|---|---|---|
| 脳 | 内頸動脈・椎骨動脈系(実質枝は終動脈) | 脳梗塞を起こす |
| 心臓 | 冠状動脈のみ | 心筋梗塞を起こす |
| 脾臓 | 脾動脈のみ | 脾梗塞を起こす |
| 肝臓 | 肝固有動脈+門脈の二重支配 | 梗塞を起こしにくい |
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