学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ25A052

理由で解く 柔道整復師

QJ25A052 解剖学

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問52
問題
写真(別冊 No. 2)を別に示す。視床はどれか。
図
選択肢
1 a
2 b
3 c
4 d
解答
正解3
解説

写真は頭部の正中矢状断像です。視床は脳梁の下後方、脳幹(中脳)の上前方にはさまれた卵円形の灰白質で、cが該当します。正答は3。

正中矢状断で間脳を探すときは、先に動かない目印を3つ決めてしまうのが確実です。①最上部を前後に弓なりに走る白い帯=脳梁、②その直下で側脳室を仕切る透明中隔と脳弓、③後下方へ長く続く脳幹(中脳→橋→延髄)。視床はこの①と③の間、ちょうど「脳梁の下、脳幹の上」に挟まれた位置にある卵円形の塊で、正中では第三脳室をはさんで左右一対に並び、しばしば視床間橋(中間質)で連結します。周囲の関係も位置の確認に使えます。前下方には室間孔(モンロー孔)、後方には松果体と手綱、下方には視床下部と乳頭体が続き、そのさらに下で中脳へ移行します。視床は嗅覚を除くすべての感覚路が大脳皮質へ向かう前に必ず中継される部位で、視床下部・視床上部とともに間脳を構成します。写真の見え方は撮像条件で変わるので、「白い帯(脳梁)と脳幹の間を探す」という手順で毎回同じたどり方をしてください。

✓ 3. 正しい
c
写真で、弓状の白い帯(脳梁)の下後方にあり、下方へ続く脳幹の直上に位置する卵円形の塊がcです。ここが視床で、第三脳室の側壁をつくります。上下を脳梁と中脳に挟まれるという位置関係が、視床を同定するいちばん確実な手がかりです。
✗ 1. 誤り
a
cより前上方にあたり、大脳半球の左右をつなぐ弓状の白い帯=脳梁の高さです。脳梁は交連線維の集まり(白質)で、灰白質の塊である視床とは別の構造です。視床はこれより後下方にあります。
✗ 2. 誤り
b
脳梁のすぐ下、cの前上方にあたる高さで、側脳室・透明中隔から脳弓が走る領域です。視床はこれより後下方、脳幹に接する位置にあります。脳梁の直下と、脳幹の直上とを取り違えないよう、上下の順(脳梁→透明中隔・脳弓→視床→中脳)で並べて確認してください。
✗ 4. 誤り
d
cのすぐ下方に続く脳幹(中脳)の高さです。中脳は大脳脚・中脳蓋(四丘体)・中脳水道からなり、間脳である視床の直下に接続します。視床と中脳は断面で連続して見えるため、「脳梁より下・橋より上のどのあたりか」で線を引いて区別します。
ポイント
  • 視床=間脳の主部。第三脳室の側壁をつくる卵円形の灰白質で、左右一対(視床間橋で連結することが多い)。
  • 正中矢状断での探し方は「脳梁(白い弓状の帯)の下後方、脳幹の上前方」。上下から挟んで位置を決める。
  • 嗅覚を除くすべての感覚路は視床で中継されてから大脳皮質へ向かう。
  • 間脳=視床+視床下部+視床上部(松果体・手綱)+視床後部(外側・内側膝状体)。
  • 正中断では見えないが、視床の外側には内包(後脚)が走り、そのさらに外側にレンズ核が並ぶ。レンズ核は内側が淡蒼球、外側が被殻(内側→外側で 視床 → 内包 → 淡蒼球 → 被殻)。水平断でもこの順で確認しておく。
比較表
構造写真の記号正中矢状断での位置性質
脳梁a最上部を前後に弓なりに走る白い帯交連線維(白質)
側脳室・透明中隔・脳弓の高さb脳梁の直下、視床の前上方脳室・薄い膜・投射線維
視床c脳梁の下後方、中脳の上前方間脳の灰白質
中脳d視床の下、橋の上脳幹
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