学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §42 一般臨床医学 / QJ24A014

理由で解く 柔道整復師

QJ24A014 必修問題

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午前 問14
問題
生命徴候(バイタルサイン)に含まれないのはどれか。
選択肢
1 体温
2 脈拍
3 呼吸
4 顔色
解答
正解4(顔色)
解説

生命徴候(バイタルサイン)は、生命が維持されている状態を数値として客観的にとらえる指標で、体温・脈拍・呼吸・血圧が基本項目です。顔色は視診で得られる全身状態の観察所見であり、生命徴候そのものには含まれません。

バイタルサインの共通点は、器具や計測によって数値化でき、時間を追って比較することで変化や急変をとらえられる点にあります。体温・脈拍・呼吸・血圧の4つが基本で、これに意識レベルを加えて扱うこともあります。一方、顔色(蒼白・紅潮)、チアノーゼ、冷汗、皮膚の湿潤や冷感などは、患者の状態を判断するうえできわめて重要な情報ですが、数値として測定するものではないため、生命徴候の項目とは区別されます。柔道整復の臨床でも、外傷後にショックを疑う場面ではまず脈拍・呼吸・体温・血圧・意識レベルを確認し、そこに顔面蒼白や冷汗といった観察所見を重ねて緊急度を判断します。異常があれば体位を整えて保温し、速やかに救急要請または医師への搬送を行うことが、施術者に求められる行動です。

✓ 4. 含まれない(これが設問の答え)
顔色
顔色は視診による観察所見で、数値として測定する生命徴候には含まれません。ただし臨床的な重要性は高く、蒼白は出血やショック、チアノーゼは低酸素血症、紅潮は発熱などを示唆します。バイタルサインとあわせて必ず観察し、記録に残しましょう。
✗ 1. 含まれる(答えではない)
体温
体温は生命徴候の基本項目です。一般に腋窩で測定し、成人の平熱はおよそ36〜37℃です。感染症や熱中症の判断、炎症の経過観察に用いられるため、「含まれないもの」を問う本問では答えになりません。
✗ 2. 含まれる(答えではない)
脈拍
脈拍も生命徴候の基本項目です。通常は橈骨動脈で触知し、数だけでなくリズムの整・不整、大きさ(緊張)も評価します。成人の安静時はおよそ60〜80回/分(正常範囲は60〜100回/分)で、100回/分以上で頻脈、60回/分未満で徐脈と判断します。境界の扱いに注意が必要で、ちょうど100回/分は頻脈に含めます。したがって、たとえば90回/分は頻脈ではなく正常範囲内です。
✗ 3. 含まれる(答えではない)
呼吸
呼吸も生命徴候の基本項目です。成人の安静時はおよそ12〜20回/分で、回数に加えて深さ・リズム・努力性の有無をみます。意識させると数が変わるため、脈をとりながら胸郭の動きを観察するなど、患者に気づかせない工夫をして測定します。
ポイント
  • 生命徴候(バイタルサイン)の基本は体温・脈拍・呼吸・血圧の4項目。これに意識レベルを加えて扱うこともある。
  • 顔色・チアノーゼ・冷汗・皮膚の湿潤や冷感は、生命徴候ではなく視診・触診で得る全身状態の観察所見。
  • 「数値化して経時的に比較できるか」が、バイタルサインかどうかの見分け方。
  • 成人の目安:体温36〜37℃、脈拍60〜80回/分(正常範囲は60〜100回/分。100回/分以上で頻脈、60回/分未満で徐脈)、呼吸12〜20回/分、収縮期血圧120mmHg前後。
  • 外傷後はバイタルサインに顔色・意識状態を重ねて緊急度を判断し、異常があれば保温・体位管理のうえ速やかに救急要請・医師へつなぐ。
比較表
区分項目とらえ方成人の目安・意味
生命徴候に含まれる体温体温計で測定(腋窩など)36〜37℃
脈拍橈骨動脈などで触知安静時60〜80回/分(正常範囲60〜100回/分。100回/分以上で頻脈、60回/分未満で徐脈)、リズム・緊張も評価
呼吸胸郭の動きを観察・計数12〜20回/分、深さ・リズムも評価
血圧血圧計で測定収縮期120mmHg前後
含まれない(観察所見)顔色視診蒼白=出血・ショック、紅潮=発熱の示唆
チアノーゼ視診(口唇・爪床)低酸素血症の示唆
冷汗・皮膚湿潤視診・触診ショックや強い疼痛の示唆
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