学習トップ / 教科書ドリル 生理学 / 第11章 ▸ C. 筋のエネルギー供給 / Q11C014
教科書ドリル 生理学
死後硬直(rigor mortis)の直接的な原因として最も適切なのはどれか。
1. 誤り。死後は嫌気的代謝により乳酸はむしろ増加するが、硬直の直接原因ではない。乳酸蓄積は運動時疲労の要因ではあるが、硬直そのものはATPの問題である。
2. 誤り。CPは死後ATP再合成のために消費されて減少する。
3. 正しい。ATPの枯渇によりミオシン頭部がアクチンから解離できなくなり、アクチン-ミオシン複合体が固定化されて硬直が生じる。通常の生体では、ATPがミオシン頭部に結合することでアクチンから解離して次のサイクルに入るが、死後はATPが産生されないため解離できない。さらに時間が経過するとアクチン/ミオシン自身が酵素的に分解され、筋が融解する(死後軟化)。
4. 誤り。Ca²⁺回収にもATPが必要(SERCA)であり、死後はCa²⁺が細胞質に残ってむしろ収縮状態が持続しやすい。
**ポイント**: 「弛緩にはATP必須=ATPなし→解離できない→硬直」の論理。法医学では死後2〜4時間で出現、12〜24時間で最大、48時間以降に融解解消という時間経過が死亡推定時刻の指標となる。

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