学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ F. 聴覚 / Q0902

理由で解く 生理学

Q0902 感覚

出典:鍼灸 第17回(2009) 問題44
問題
聴覚について正しい記述はどれか。
選択肢
1 音波は内耳道を通って鼓膜に達する。
2 耳小骨には音圧を増幅する作用がある。
3 コルチ器の有毛細胞は外リンパに接する。
4 聴覚情報は外側膝状体を中継する。
解答
正解2(耳小骨には音圧を増幅する作用がある。)
解説
✗ 1. 誤り
音波は内耳道を通って鼓膜に達する。
音波は外耳道(外耳の管)を通って鼓膜に達する。内耳道は蝸牛神経や前庭神経が通る側頭骨内の骨性の管であり、音波の通路ではない。
✓ 2. 正しい
耳小骨には音圧を増幅する作用がある。
耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)は鼓膜の振動を内耳(蝸牛の卵円窓)に伝える際に、鼓膜とアブミ骨底板の面積比(約17:1)と梃子の原理により音圧を約22倍に増幅する。この増幅がなければ空気の振動を蝸牛の内リンパ液(液体)に効率よく伝えることができない(インピーダンス整合)。
✗ 3. 誤り
コルチ器の有毛細胞は外リンパに接する。
コルチ器の有毛細胞は蝸牛管内の内リンパ液に接している。外リンパは鼓室階と前庭階を満たす液体であり、内リンパとはイオン組成が異なる(内リンパ=K⁺が多い、外リンパ=Na⁺が多い)。
✗ 4. 誤り
聴覚情報は外側膝状体を中継する。
聴覚情報は内側膝状体を中継して大脳聴覚野(側頭葉)に投射される。外側膝状体は視覚の中継核である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「耳小骨は"小さいのに大きく増幅"」→小さな骨が音を大きくする役割と覚える。「外耳道で音を受ける(外)、内耳道は神経が通る(内)」と区別する。
  • 関連知識: 内リンパのK⁺高濃度は蝸牛管の血管条によって維持される。有毛細胞の機械電気変換にはK⁺の流入が重要である。
  • よくある間違い: 外耳道と内耳道を混同しやすい。内リンパと外リンパのイオン組成の違い(内=K⁺、外=Na⁺)も頻出の混同ポイントである。
  • 教科書では「b.聴覚器と伝導路」の範囲に該当する。
解説画像
鍼灸 第17回(2009) 問題44|聴覚について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第17回(2009) 問題44|聴覚について正しい記述はどれか。
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