
この図の解説
この図は、姿勢を保つために無意識に働く反射を「中枢の高さ」で二段に分けて整理した表である。まず左端の縦列に注目してほしい。上段が脳幹レベル、下段が中脳レベルと色分けされ、反射がどの部位を中枢とするかがひと目でわかる。脳幹レベルには非対称性緊張性頸反射・対称性緊張性頸反射・緊張性迷路反射の三つが並ぶ。前二者は頸部筋の固有感覚受容器が引き金となり、頭や首の動きに応じて四肢の伸展・屈曲が定型的に変化する点が共通する。緊張性迷路反射は背臥位で伸展、腹臥位で屈曲が促通される。下段の中脳レベルには頸・体・迷路性の三つの立ち直り反応が並ぶ。これらは崩れた姿勢を正常位へ戻す働きで、体を頭と同じ向きにそろえたり、頭を垂直に立て直したりする。反射弓は大脳皮質を経由せず無意識に働く点を押さえ、「引き金となる受容器」と「中枢の高さ」をセットで覚えるのが攻略の鍵となる。
学習の要点
- 姿勢反射は中枢の高さで階層化され、上位ほど複雑な立ち直りを担う。図では脳幹レベル(緊張性反射)と中脳レベル(立ち直り反応)の二層に区分される。
- 覚え方のコツ: 「緊張性〇〇反射=脳幹」「立ち直り反応=中脳」と語尾で中枢を判別。頸反射・迷路反射は姿勢を固定、立ち直り反応は姿勢を修正、と役割で対比する。
- 関連知識: 中脳は赤核・黒質などの錐体外路系の灰白質を含み、骨格筋の意識にのぼらない協調運動や筋緊張の調節にあたる。迷路(内耳前庭)の耳石は頭の傾きを感知する平衡覚受容器。
- よくある間違い: 非対称性緊張性頸反射で「顔面側が屈曲」と取り違えやすい。正しくは顔を向けた顔面側の上下肢が伸展、反対の後頭側が屈曲する。
- 臨床応用: これらは乳児期に見られる原始反射・姿勢反射で、正常発達では消失・統合される。成人で残存や再出現がみられれば中枢神経障害を疑う手がかりになる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
背臥位にした子どもの顔を他動的に一方へ回すと、頸部筋の固有感覚受容器の反応により、顔面側の上下肢が( )し、後頭側の上下肢が屈曲する。この反射を非対称性緊張性頸反射という。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 伸展
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。